岩波文庫版万太郎句集。十句づつ紹介してます。
全部で902句あるのでしばらくお付き合いを。
当方の気に入った本日の句「はんだいの箍(たが)こそみがけ年の暮」は年末に聞きたい落語「芝浜」を想像させます。
はんだいの箍こそみがけ年の暮
草の丈
芝のころ(その一)(昭和九年六月―十七年)Ⅱ
133 三の酉つぶるゝ雨となりにけり
134 短日やうすく日あたる一トところ
135 枯菊を焚きたる灰のあがりけり
病む(二句)
136 枯野はも縁の下までつゞきをり
137 向きかへてふたゝび眠る屏風かな
138 はんだいの箍こそみがけ年の暮
139 ゆく年のひかりそめたる星仰ぐ
140 元日のきびしき凍テとなりにけり
つぶるる:潰る、こわれる(≒中止になる)
三の酉:11月の3番目の酉の日の市
万太郎の小説に「三の酉」がある。


