高校時代に聴いた音楽をまたレコードで聴きなおそうというこの企画ですが、好みが偏ってしまうので前回から雑誌『レコード・コレクターズ』が取り上げたアルバムを中心に聴くという方針に変更しました。しかし月刊の雑誌のスピードに追い付かず、10月号の『ミュージック・フロム・ビッグピンク』(ザ・バンド)、11月号の『イマジン』、12月号の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』と溜まってしまいました。
しょせん素人がアルバム・レビューを書こうというのが土台無理なので、雑誌からの抜粋でお茶を濁すことにしました。
ということで、10月号の『ミュージック・フロム・ビッグピンク』から。1968年発売のアルバムで50周年記念ということで内容は下記の通り。個人的に「リマスター」「リミックス」には興味がないので特別版は買いませんでした。
〈スーパー・デラックス・エディション〉
CDは日本盤のみSHM-CD仕様。LPは音質を重視した直輸入180g重量盤2枚組仕様。ブルーレイにはステレオ・ミックスの96kHz/24bitハイレゾ音源と、こちらも新たに作られた5.1chミックスを収録。更には7インチ・シングルや豪華ブックレットなども封入した豪華パッケージ
『ミュージック・フロム・ビックピンク』は皆実28期が小学校高学年時の発売で、リアルタイムでは聴いておらず、高校時代でも聴いた人はほとんどいなかったのではないかと思われます。当方も後追いです。
特集記事で印象的だったのは本編の音楽評論家による記事ではなく、今月号から始まった新連載「最新音楽生活考」という企画の1991年生まれの若いミュージシャン、岡田拓郎さんによる紹介記事でした。
P23
今号の特集記事に関連して、予てから岡田がライフタイム・フェイヴァリット・アーティストとして挙げるザ・バンドによるファースト・アルバム『ミュージック・フロム・ビッグピンク』(68年)についても話を訊いた。
「リマスターCDが出た中1ぐらいの頃に初めて聴いたんですけど、1音めからハッとしたアルバムは初めてだったかもしれません。まず”これはギターの音なんだろうか?”って驚いた(笑)。
それ以前のロックにおける黒人音楽のグルーヴの取り入れ方は、ビートルズなどのブリティッシュ・ビートにしてもバーズなどのフォーク・ロックにしても、直線的でスクエアな印象なんですが、このアルバムはもっとBPM(※注:BPM"beat per minute"音楽で、楽曲の速さ(テンポ)を表す単位。1 分間あたりの拍数(4 分音符の数)で表す)を抑えてタメを効かせたニュアンスになっている。
特にリヴォン・ヘルム以外のメンバーは、若い時からカントリーやR&Bと共に育って血肉化してきたというより、俯瞰した視点からアメリカの音楽を見ていたからこそ、こういった理知的な音楽が生まれたのかもしれないですよね。
ロニー・ホーキンス&ザ・ホークスのデビュー7インチ<フォーティ―・デイズ>も持っているんですが、勢いのあるビートなんだけど同時代のロックンロールと比べるとどこか知性を感じるような気がする。
”ビッグ・ピンク”は、68年というサイケを経てロックの方法論がいろいり出てきた時代に、それを整理して組み立ててみせたとてもオルタナティヴな音楽だという印象があります。だからいつ聴いても新鮮だし、古くならないいんだと思います」
『レコード・コレクターズ』(2018年10月号)特集は「ザ・バンド 再考『ミュージック・フロム・ビッグピンク』―50周年を迎えた不朽の名作」でした。



