2021年10月16日土曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(6)



草の丈 日暮里のころ(大正十二年十一月ー昭和九年)Ⅱ


50 春雪のふりしきる際(きは)ありにけり


51 春の雪芝生を白くしたりけり


52 長火鉢抽斗(ひきだし)かたく春の雪



53 ゆく春やをりをりたかき沖津波


54 らんぎりのうてる間まつや若楓



55 校長のかはるうはさや桐の花


56 かずかずの亡き人おもふ蚊遣かな



57 夏の蝶高みより影おとしくる


58 つゞきもの書きはじめたる青簾



59 夏の月いま上がりたるばかりかな