2017年4月26日水曜日

[惹句どんどん] 池澤夏樹



旅を目的主義的に組み立ててはいけない。
旅の値打ちを見たものの数や、名所旧跡の数々、
   買い物の量、撮った写真などで計ってはいけない。
旅はただ気持ちよく過ごした時間の長さのみ評価されると考えよう。
この島がいい時間を与えてくれれば、それ以上望むものはない。

『ハワイイ紀行 完全版』(池澤夏樹著、新潮文庫、平成12年)

4月20日(木)から24日(月)まで家族とハワイ旅行。

長女夫婦+孫2人、次女、婿さんのお母さん、私ら夫婦がメンバー。

孫の子守りが主な仕事でリラックスした時間が持てました。

池澤夏樹さんの『ハワイイ紀行』を旅の間に読んでました。


2017年4月15日土曜日

[惹句どんどん] アメリカTVドラマ "Olive Kitteridge"


HULUで配信中のアメリカドラマ。

小説は昔読みました。ドラマも見ごたえあるもの。

引用はラストシーンからです。

"It baffles me, this world,"
Olive states just before the credits roll.
          "I don't want to leave it yet."

2017年4月1日土曜日

[惹句どんどん] 村上春樹『騎士団長殺し』


『騎士団長殺し』は未明の火事によって永遠に失われてしまったが、
その見事は芸術作品は私の心の中に今もなお実在している。

私は騎士団長や、ドンナ・アンナや、顔ながの姿を、そのまま目の前に
鮮やかに浮かび上がらせることができる。手をのばせば彼らに触れることが
できそうなくらい具体的に、ありありと。

彼らのことを思うとき、私は貯水池の広い水面に降りしきる雨を眺めているときのような、どこまでもひっそりとした気持ちになることができる。私の心の中で、その雨が降り止むことはない。

私はおそらく彼らと共に、これからの人生を生きていくことだろう。そしてむろは、
その私の小さな娘は、彼らから私に手渡された贈りものなのだ。恩寵のひとつのかたちとして。そんな気がしてならない。

「騎士団長はほんとうにいたんだよ」と私はそばでぐっすり眠っているむろに向かって話しかけた。「きみはそれを信じたほうがいい」

<第2部終わり>