2021年後半の読書テーマ「太宰治の代表作品を読む」。新潮文庫版のガイドブックにあった作品を読んでます。あとはデビュー作の短編集『晩年』で終了です。
本日はちょっと長い短編「道化の華」を読みました。
小説上の話者で心中事件で自分だけ生き残った画家・大庭葉蔵(『人間失格』の主人公と同じ名前)の告白形式の構成ですが、ところどころに「僕」という真の作者が登場して、作品や登場人物の動きについて注釈を加えるという、脱私小説的な構成です。
心中事件を起こして相手の女性が亡くなっているにも関わらず、淡々とした日常を過ごしている主人公らの心情が理解できず、作品としても今日的見地からは前衛的とは言えず、佳作とは言いがたい短編でした。
昭和10年「日本浪漫派」に発表。後に『狂言の神』『虚構の春』を加え長編三部作『虚構の彷徨』の第一部として再出版。
昭和5年(1930)、太宰治が21歳の時の実際の心中事件が題材です。
二十八日、義絶の真因がシンパ活動にあることを知った太宰は、二十八日夜半頃、銀座のバー・ホリウッドの女給田部シメ子(通称田辺あつみ)と、鎌倉七里ヶ浜小動崎畳岩にてカルモチン自殺を図る。二十九日朝、苦悶中に発見される。女は死亡。七里ヶ浜恵風園療養所に収容される。自殺幇助罪に問われ、起訴猶予となる。
https://dazai.or.jp/modules/know/index.php?content_id=7
こちらから引用しました。