春潮の如しや尾上菊五郎
「草の丈」時代 拾遺
290 遠き灯をそのまた遠き灯を蛙
291 いどどしくぬるる床几や花の雨
292 花人のぬぎちらしたる草履かな
293 春潮の如しや尾上菊五郎
294 藤咲くや伊勢讀み飽きて大鏡
295 ゆく春や寺の疊のふみごころ
296 夜行蟲闇をおそれてひかりけり
297 うすものやむかし露伴の艶摩傳
298 日盛の誰もあがらぬ二階かな
299 花火あぐこの戀ばかり消さじとて