レコード3枚組で「面」で言うと6面あり、とても一度に紹介できないので1面づつ紹介します。
当方の高校時代(1974年~1977年)「あの頃のレコード」で、本当に所有して聴いていたのははっぴいえんどの解散ライブアルバム『ライヴ!!はっぴいえんど』(1974年)と、『キャラメル・ママ』(1975年)の2枚のみで、あとは食わず嫌いといったところでしょうか。
高校時代は、限られた小遣いで洋楽にほうがかっこいいと浅はかに思っていたので。
星野源さん選曲の細野晴臣ベスト・アルバムはほぼ年代順に並べられています。A面ははっぴいえんどの3枚『はっぴえんど』(1970年)、『風街ろまん』(1971年)、『HAPPY END』(1973年)の3枚から選曲されてます。
末尾の表の最後の数字は雑誌『レコード・コレクターズ』(2019年11月号)細野晴臣さん特集での「名曲ベスト100」のランキングの数字です。
細野さんのこの時代の曲は「ギンギンのハードな演奏がロックのすべてではない」「松本隆の世界をロックの音に乗せる」という2大テーマをあっさりと達成されていて、聞けば聞くほど味のある「するめ」のような音楽です。
それにしてもアルバム・ジャケット・デザインはなんとかならなかったのでしょうか。CD版なら大きさの制限があるので気にならないでしょうが、曲の解説がないのと、50周年記念のわりには完成度が低くて残念です。
A面
1.「しんしんしん」(1970年)
はっぴえんどのデビューアルバム『はっぴいえんど』収録。。デビュー前にコピーしていたアメリカのカントリー・ロック(ザ・バンド、モビー・グレープなど)の影響があるそうです。
2.「ありがとう」(1971年)
はっぴいえんどの前身エイプリル・フールのバンドメンバーだった小坂忠さんのソロアルバム提供曲。プロデューサーも細野晴臣さんです。ロックが高音でシャウトする必要のないことを証明したような曲です。その後の細野さんの作品の原点になった曲だそうです。細野さんのオリジナルはライブの弾き語り音源のみなので、こちらは小坂忠さんの音源となってます。
3.「風をあつめて」(1971年)
雑誌『レコード・コレクターズ』の企画「細野晴臣の名曲ベスト100」で当然のように1位になった名曲。デビューしたてのジェイムズ・テイラーの影響が大きいと細野さんが述べているそうです。ソフィア・コッポラの映画"Lost in Translation"のサントラに採用されたり、海外のあまたのYou Tube好きから発見されたカバーされているのは有名です。
近い将来"SUKIYAKI"と並んで日本語オリジナルの代表曲となるのは必至でしょう。ドラムの松本隆さん以外の楽器は細野さんがすべて演奏してます。
4.「暗闇坂むささび変化」(1971年)
大瀧詠一さんとのツイン・ヴォーカルと、宇野主水=細野晴臣のロック感溢れるマンドリン演奏が魅力。2分に満たない小品ですが完成度の高さは今日でも古びていません。現実と過去が交錯する架空の町「風街」にある暗い坂道を童話風に見立てた松本隆さんの詩に軽快な曲を細野さんが載せました。
5.「あしたてんきになあれ」(1971年)
「ひらかな」の多用はこのころの松本隆さんの趣向でしょうか。前編細野さんのファルセットで歌われていて好みが分かれるところかも知れません。本人は単なる思い付きでスモーキー・ロビンソンがヒントになったと述べておられます。
6.「風来坊」(1973年)
細野晴臣さん自身の解説によると「風俗低俗風来坊」という歌詞はディズニーの短編映画中のある歌が空耳でこう聞こえたことに由来するそうです。ホーン・セクションのアレンジはヴァン・ダイク・パークスに作品提供しているカービー・ジョンソン。解散が決定していたはっぴいえんどの最後のスタジオ録音アルバム。LA録音。

