2014年8月16日土曜日
[あの頃のレコード] Van Dyke Parks "Discover America"(1972)
アレンジャー、スタジオ・ミュージシャン、作詞・作曲家、と多彩な才能を見せるVan Dyke Parksの1972年の作品。28期の高校時代とは少しずれがあります。
ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンや、リトルフィードのローエル・ジョージ、日本でも細野晴臣との関係が非常に強い人物とは知っていましたが、パークス自身の作品を聴くのはこのアルバムをオークションで買ってからで、高校時代はまったく知りませんでした。完全な後追いです。リファレンスとして使っているミュージックマガジン増刊『アルバム・ランキング・ベスト200』では40位とかなり上位の評価でしたが、まったく未知の作品が何故上位にランクされるのかは、熱狂的な音楽ファンでない当方は、今もってわかりません。ただし現在の愛聴版であり、作品としてもまったく色あせていない印象は受けます。
アルバム・ジャケットの2台のバスは、1台がハリウッド行き、1台がカリブ海の小国トリニダード行きとあります。南部出身のパークスのカリプソ音楽への郷愁が作品を作らせたと思われます。
曲の多くは作曲者がわからないカリプソの古い曲で、パークスによる編曲、作詞がされているようです。カリプソといえばスチールのドラムが有名です。アメリカから流れ着いてきたドラム缶を改造して作った楽器で、
出身のアフリカの地域が違うため言葉が通じなかった黒人同市が音楽によって一体感を出すのに役立ったと言われます。
パークスによる民族音楽探訪の研究は、このアルバムの音が、後年の他のミュージシャンのどこかのアルバムで聴いたことのある印象を浮かばせる、懐かしいながらまったく古びていない質の高い音楽に結びついています。
純粋にポップな音を楽しむのもいいし、大国アメリカとカリブ諸島の小国との関係を勉強してから聴き直すのもいいし、またヴァン・ダイク・パークスが参加したアルバムを勉強してもいいし、長く楽しめる奥の深いアルバムだと思います。
アメリカとトリニダードの関係は、大胆に言えば、日本の(特に東京)と沖縄の関係に似ているかも知れません。
残暑がまだまだ厳しいので、突き抜ける青い空に吸い込まれていくであろう、スチール・ドラムの音で涼をとり、乗り切りましょう。
All songs public domain; arranged & adapted by Van Dyke Parks unless otherwise noted.
Side A
1.Jack Palance (Mighty Sparrow) 0:59
2.Introduction (Samuel Alter) 0:27
3.Bing Crosby (The Lion) 2:21
4.Steelband Music 2:11
5.The Four Mills Brothers (The Lion) 1:28
6.Be Careful 2:48
7.John Jones (Rudy Mills) 3:08
8.FDR in Trinidad (Attila the Hun) 2:27
Side B
1.Sweet Trinidad 0:56
2.Occapella (Allen Toussaint) 2:41
3.Sailin' Shoes (Lowell George) 2:09
4.Riverboat (Allen Toussaint) 3:02
5.Ode to Tobago (Lord Kitchener; arranged & adapted Van Dyke Parks) 5:13
6.Your Own Comes First (Lord Kitchener; arranged & adapted Van Dyke Parks) 3:24
7.G-Man Hoover (Sir Lancelot) 2:55
8.Stars and Stripes Forever (John Philip Sousa) 1:00
