[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内捻典編、岩波文庫)明治二十九年 196-205
196 神の住む春山白き雲を吐く
197 催馬楽や縹渺として島一つ
198 永き日や欠伸うつして別れ行く
199 市中(まちなか)に君に飼はれて鳴く蛙
200 窓低し菜の花明り夕曇り
201 駄馬つづく阿蘇街道の若葉かな
202 衣更へて京より嫁を貰ひけり
203 かたまるや散るや螢の川の上
204 一つすうと座敷を抜る螢かな
205 うき世いかに坊主となりて昼寐する
188~197まで「神仙体」と題して森鴎外の『めざまし草』に発表。
198 「松山客中虚子に別れて」と前書き。「客中」は旅にあるあいだ。
202 子規に結婚を知らせた手紙に記した句。6月9日に結婚式を挙げた。
203~214まで句講(その十五)にある句。
