2021年8月8日日曜日

[積読立読斜読] 『文人たちの句境―漱石・龍之介から万太郎まで』(関森勝夫著、中公新書、1991年)常住座臥 秋の句(1)


枝少し鳴らして二百十日かな 尾崎紅葉


たをたをと竹ひきゆくや露の朝 中勘助

















松笠の青さよ蝶の光り去る 北原白秋


秋風や唐紅の咽喉仏 夏目漱石


秋雨や夕餉の箸の手くらがり 永井荷風


鵙鳴くや施米の籾を磨る藪に 北原白秋


稲妻や世をすねてすむ竹の奥 永井荷風


枝少し鳴らして二百十日かな 尾崎紅葉


盛塩の露にとけゆく夜ごろかな 永井荷風


たをたをと竹ひきゆくや露の朝 中勘助


鎌倉の夜長にはかに到りけり 久保田万太郎


病む妻やとゞこほる雲鬼すゝき 太宰治