スローリーディング中の文人俳句集『文人たちの句境』、本日は古典に題材を採った「温故知新」句より。もとの古典を知っていないと俳句の深さがわかりません。勉強になります。
かなぶんゝ仮名書魯文徹夜かな 久米三汀
物や思ふと人の間ふまで夏痩せぬ 夏目漱石
涼しさやすべて良医の匙加減 會津八一
秋きぬとさやかに鳴るや弦の音 尾崎紅葉
干瓢や賤(しず)の苧環(おだまき)剥き返し 泉鏡花
べい打つや悪(にく)まれる子世に蔓りて 室生犀星
(「べい」の漢字は環境依存で表示できない)
このごろステッキをもちふ。かならずしも出来ごころにあらず
秋風やころばぬさきの杖を突き 久保田万太郎
総領の甚六と申す鳴子引 寺田寅彦
喪を秘して軍を返すや星月夜 夏目漱石
芋の祖(おや)神武天皇の頃とかよ 會津八一
