2021年8月15日日曜日

[積読立読斜読] 『ソニー再生 変革を成し遂げた異端のリーダーシップ』(平井一夫著、日本経済新聞社、2021年)


ソニーをV字回復させた平井一夫さんの初の著書です。


<プロフィール>

平井 一夫(ひらい かずお)

ソニーグループ シニアアドバイザー

1960年東京生まれ。父の転勤でNY、カナダで海外生活を送る。84年ICU卒業後、CBS・ソニー入社。ソニーミュージックNYオフィス、SCE米国法人社長などを経て、07年SCEI社長兼CEO、ソニー グループ・エグゼクティブ。09年ソニー EVP、11年副社長、12年社長兼CEO、18年会長。19年より現職。

日本経済新聞出版のサイトより


<内容紹介>

ソニー元経営トップによる初めての著書!

異端のキャリアから生まれた経営哲学を語る!

かつて世界にその名をとどろかせたソニーは、未曽有の危機に見舞われていた――。

2012年3月期、5000億円を超える大赤字の中でソニー社長の重責を引き受けた著者は、

なにから手をつけ、復活を果たしたのか。本書では、ソニー再生という難題に挑んだ「異端社長」の知られざる歩みを振り返る。


キャリアの始まりはCBS・ソニーでの音楽事業。

バラバラだったソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)・アメリカを改革し、

次にプレイステーション3の販売不振に悩むSCEを立て直す。

そしてソニー社長となり、巨額赤字に苦しんだ名門企業を再生。


3度のターンアラウンドに成功した「変革のプロフェッショナル」は、

異端ともいえるそのキャリアで何を身につけたのか。


「異見(意見)を取り入れろ」

「リーダーはEQが高くあれ」

「痛みを伴う改革は先送りせずやり遂げる」

「社長は自社商品の一番のファンでなければならない」......

いまの時代だからこそ求められる経営哲学を自ら語る。

日本経済新聞出版のサイトより



本書の執筆動機のひとつに、子供の貧困による教育格差解消のためのNPO「プロジェクト希望」を立ち上げ、その活動資金にするためのものだそうです。


平井さんはソニーグループの危機を救いV字回復をなしとげたCEOなので、残ろうと思えばいつまでも残れたはずの地位を自ら捨てて、新たな困難な道を自ら切り開くという、日本の大企業の功成り名遂げた従来の重役のイメージからは程遠く、カッコよすぎます。


平井さんは入社が子会社のCBSソニーで、社歴も本流のエレキ部門ではありません。出世に縁がなく、あまり興味もなかったような方の才能を発掘し、巨大グループの再生をまかせたソニーグループの懐の深さも賞賛されるべきでしょう。なにかとライバルとして比較されてきたパナソニックとの差かもしれません。



 画像は20210706_東洋経済オンラインより。

https://toyokeizai.net/articles/-/438937


中田敦彦さんが早速自分のチャンネル「YouTube大学」で採り上げ、非常に熱く解説されており、自分で本を読むよりも、大変理解力が高まります。




<自分の読書メモ>

SCEアメリカ時代


再生法⇒1on1ミーティング⇒クリエイターファースト思考


トップ自ら全社員と徹底的に1人ずつミーティングを行った

人間関係の把握に努めた

そして辞めさせなければいけない人物を選定

辞めてもらう説明をトップが直接交渉に行く

嫌がる仕事をやる、これがリーダーの仕事だ

次々にトラブルメーカーをクビにしていく

そしてクリエイターファースト思考を訴えた

いかにゲーム機の性能は良くても、良い内容のゲームソフトを作ってくれるクリエイターが必要

よって専属契約で優秀ゲームソフト開発者を囲い、ソフト作りに専念してもらった


SCE再生(プレステ3)

再生法⇒全ての会議に参加⇒驚異のコストカットに成功


社長が全ての会議に参加

なんとかPS3のコストカットが出来ることがないか徹底的に話し合う

結果2万円台まで発売価格を下げることに成功

本体重量も1.8kg減

結果ゲーム業界のシェアを回復

この勢いを利用してプレイステーション4を発売、1億台発売、大成功となった


ソニー再生

再生法⇒世界中の社員と直接ミーティング⇒1メッセージ「KANDO」


話し合いの末、社員の自信喪失、社員の気持ちがバラバラ、ここに大きな問題があると感じた

昔のソニー商品にはワクワクがあった

ソニーを「感動」というフレーズでもう一度まとめたい

世界中に英訳せず「KANDO」(感動)というメッセージを届けた

これはかつてウォークマンを英訳せずwaikmanと浸透させた事を思い出してのこと

そしてTVを再生させることを決意

高品質、ハイクオリティで単価が高くてもそれを望む所へ届けよう

同時にパソコン部門からの撤退を決意

SONYパソコン事業から大量の退職者が出る、こちら全て平井社長自ら行う

ソニーはソニーグループに改名

ソニーはエレキが本流ではない、全ての部門を感動の名のもとに届ける

そして遂に営業利益7348億円、20年ぶりに最強のソニーが帰ってきた

ここでソニーを退社

私はピンチを再生することが役目、今のソニーに私は必要ない

私は子供の教育事業へ行く