原題:Still Life 1931
日本語タイトル:1931年、静かなる光景
作者:クリス・ネルスコット
ホッパーの絵:Hotel Room, 1931
作者のクリス・ネルスコットさんは1960年生まれ、アメリカのミステリ―作家。他のペンネームでの著作も多数あるそうです。
この作品だけ他の作品とトーンが違います。
1930年代、黒人の虐待が日常茶飯事だったアメリカ南部。大恐慌で銀行が多数倒産し、失業者が町に溢れる中、ユダヤ人青年との手切れ金で大金を手に入れた白人女性(ルーリーン)は、異人種間の恋愛がもつれて自殺した姉と、虐殺された黒人青年のために、黒人解放運動のためにお金を使おうと決心しますが、相いれない有色人種との壁にも悩んでいます。
ホッパーの絵は、彼女の旅の途中、というイメージです。ミステリーというよりドキュメンタリーに近い作風で、想像ですが、作者は他の作品でこの年代の黒人問題をかなり取材したような形跡が見えます。



