2022年11月11日金曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(80)

 


[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(80)


764から767は「昭和三十四年をむかへての十句」の前書き中4句採録のもの。



しろきものおちてきたりぬ去年今年


初日記いのちかなしとしるしけり


とぢ絲のいろわかくさやはつ暦


まゆ玉にさめてふたゝび眠りけり



流寓抄以後

その二


764 しろきものおちてきたりぬ去年今年


765 初日記いのちかなしとしるしけり


766 とぢ絲のいろわかくさやはつ暦


767 まゆ玉にさめてふたゝび眠りけり


768 寒ンに耐ふ魚(いを)のごとくに身をひそめ


769 春立つやあかつき闇のほぐれつゝ


770 春立つや障子へだてしうけこたへ


771 何おもふ梅のしろさになにおもふ


772 鶯や書出しかけし二三行


773 せきれいとおぼしきかげや春の雪


774 春雪やよびさまされし死者の魂


775 たけのこ煮、そらまでうでて、さてそこで


776 春深し鳩またくゝと、くゝと啼き