2022年11月4日金曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(79)




流寓抄以後


その一


754 道づれの一人はぐれしとんぼかな


755 朝寒や人のなさけのおのづから


756 冬霧の夜のなげきとはなりけり


757 ねこ舌にうどんのあつし日短か


758 熱燗のいつ身につきし手酌かな


759 冬ごもり閉じてはあける目なりけり


760 また一つ誤植みつけぬみかん剥く


761 縁は異なものとぞみかん剥く


762 沖に立つしら波みゆる枯野かな


763 クリスマス海のたけりの夜もすがら