2025年4月13日日曜日

[積読立斜読読] 『晩年』(太宰治著、岩波文庫、2024年)「ロマネスク」他 読了





 超スローリーディング中の岩波文庫版・太宰治の最初の作品集『晩年』。本日は「ロマネスク」「玩具」「陰火」「めくら草紙」を読みました。

これで『晩年』は読了です。作品集を通じて太宰治はあらゆる形態の小説スタイルを試しているようで、それが習作とならないのは太宰の才能たる所以でしょう。

童話に題材を採った「ロマネスク」が秀逸でした。


<内容紹介> 出版社のサイトより

「私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた」──〈太宰治〉という作家の誕生を告げる小説集であると同時に、その最高傑作とも言われる『晩年』。まるで散文詩のような冒頭の「葉」、〈自意識過剰の饒舌体〉の嚆矢たる「道化の華」他、日本近代文学の一つの到達点を、丁寧な注と共に深く読み、味わう。(注・解説=安藤宏)


<目次>

晩 年

 葉

 思い出

 魚服記

 列 車

 地球図

 猿ヶ島

 雀 こ

 道化の華

 猿面冠者

 逆 行

 彼は昔の彼ならず

 ロマネスク

 玩 具

 陰 火

 めくら草紙

  注(安藤 宏)

  解説(安藤 宏)


<著者プロフィール>

太宰 治(だざい おさむ)

明治42(1909)―昭和23(1948)年。青森県北津軽郡金木村生まれ。旧制中学時代から習作を始め、昭和11年、第一創作集『晩年』を刊行。以後、『富嶽百景』『走れメロス』『津軽』『ヴィヨンの妻』等作品多数。


太宰治  1909‐48(明治42‐昭和23)

だざいおさむ 


小説家。本名津島修治。青森県生れ。東京帝大仏文科中退。津軽屈指の大地主の六男として生まれたことが,この作家の生涯と芸術に決定的な影響を与えた。中学時代から文学に親しみ,旧制弘前高校に入って左翼思想に接し,大地主の子であることに屈折した罪意識を抱くようになった。1930年に東京帝大仏文科に進み,井伏箆二に師事する。この年から非合法運動に関係するようになった。同年,青森の芸妓小山初代と結婚するが,その直前にバーの女給と心中をはかり女だけが死んだ。この事件は,非合法運動からの離脱とともに彼の心に終生消えぬ〈黒点〉を残した。35年,《逆行》によって第1回芥川賞候補となり,36年第1創作集《晩年》を刊行。その後,麻薬中毒になり,錯乱した内面を《HUMAN LOST》(1937)などの前衛的な方法で表現したが,初代と離別し石原美知子と再婚するころから,《富嶽百景》《女生徒》(ともに1939)など平明な作風に移り,《走れメロス》(1940)などの好短編も生まれた。第2次大戦中は《右大臣実朝》(1943),《お伽草紙》(1945)などの翻案的佳作を書くとともに,《津軽》(1944)のような名作を残した。戦後は戯曲《冬の花火》(1946)などで便乗思想を批判する一方,《ヴィヨンの妻》(1947)など既成倫理に反逆するような短編を発表。滅びゆく高貴なものへの恐歌《斜陽》(1947)で流行作家になったが,人間恐怖の自画像《人間失格》(1948)を残して山崎富栄とともに入水して果てた。                     東郷 克美


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