当方は下戸なので酒の句はわかりませんが、
食と酒がからむとどんな句でも味わい深い感じがします。
柳散り蕎麦屋の代にかはりけり
おでんやにすしやのあるじ酔ひ呆け
熱燗にうそもかくしもなしといふ
草の丈
芝のころ(その一)(昭和九年六月―十七年)Ⅲ
162 あきかぜの疾渡(とわた)る空を仰ぎけり
163 塀にちて塀をまがれば秋の風
164 柳散り蕎麦屋の代にかはりけり
165 新海苔の艶(つや)はなやげる封を切る
166 短日やされどあかるき水の上
167 冬の灯のいきなりつきしあかるさよ
168 かはせみのひらめけるとき冬木かな
169 さゝなきやついぢのたくむ一トざしき
170 おでんやにすしやのあるじ酔ひ呆け
171 熱燗にうそもかくしもなしといふ
