芝のころ(その二)(昭和十七年三月―二十年十月)Ⅱ
215 夕焼も海の匂も消えしとき
216 迎火をみてゐる犬のおとなしき
217 秋立つやてぬぐひかけの手拭に
218 秋立つとしきりに栗鼠のわたりけり
219 ひぐらしに十七年の月日かな
220 枝折戸のつゆけさしめて置きにけり
221 秋の暮汐にぎやかにあぐるなり
222 大學のなかぬけて来て秋まつり
213 あきくさをごつたにつかね供えけり
214 子規にまなび蕪村にまなび桃靑忌