2021年11月30日火曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(24)



南京所見(三句)の前書きがある三句のうちの一句です。
あまり大陸は好きでなかった様子。

ぶしつけに石人石馬寒きかな



草の丈

芝のころ(その二)(昭和十七年三月―二十年十月)Ⅱ


235 南京の月枯園にたかきかな


236 警衛士凍てたる蝶のうごきけり


237 ゆきぞらの下にて瑠璃のいらか華奢


238 ぶしつけに石人石馬寒きかな


239 かさゝぎ飛び雉子たち凍つる日なりけり


草の丈

芝のころ(その二)(昭和十七年三月―二十年十月)Ⅲ


240 雲一つなくてまばゆき雪解(ゆきげ)かな


241 ぜいたくは今夜限りの春炬燵


242 龜鳴くや柱ラムプの照返し



243 葛飾の春ゆくことの迅きかな