2021年後半の読書テーマ、太宰治の主要作品を読む。
本日は戦後の短編集、新潮文庫版の『グッド・バイ』を読みました。
収録作品のうち「グッド・バイ」が絶筆となった中編(?)で、太宰が自殺したため、未完となっています。
収録された16編の短編は、昭和20年8月15日の終戦から、昭和23年6月13日の死までの3年間で、太宰の作家創作活動を3期にわけると、後期に属する作品となります。
太宰治は、基本的には短編作家で、キャッチ―なコピーを中心に作品を組み立てていける才能には感心しますが、題材や太宰自身の生き方に共感を覚えず、苦手な作家です。
「女に惚れられて、死ぬというのは、これは悲劇じゃない、喜劇だ。いや、ファース(茶番)というものだ。滑稽の極だね。だれも同情しやしない。」
キヌ子にさんざんムダ使いされて、黙って海容の美徳を示しているなんて、とてもそんなことのできる性格ではなかった。何か、それ相当のお返しをいただかなければ、どうしたって、気がすまない。
太宰治『グッド・バイ』より
海容:海のようにあらゆるものを受け入れる寛大な心で、相手の過ちや罪を許すこと












