2024年9月10日火曜日

[積読立読斜読] 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著、集英社新書、2024年)


 キャッチ―な書名で新書では異例の売れ行き、

発売1週間で10万部だそうです(8月末現在)。

と言いながら当方も平台に山積みされてたので買ってみました。


著者は軽めの批評を書く書評家のようで(文芸誌などに本格的な書評は書いてない)同世代の読書家に広く読まれているようです。内容は読書論というよりは日本の労働史(主に会社)と時代の沿ったベストセラーの考察で「読書時間」の編年史ではなく、トピックが散漫になったきらいがあります。


本を読むためにはどうするかという結論が「あまり必死で働かない」だったので拍子抜けし

ました。




<出版社のサイトより>

【人類の永遠の悩みに挑む!】

「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。

「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。

自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。

そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは? 

すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。


【目次】

まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました

序章   労働と読書は両立しない?

第一章  労働を煽る自己啓発書の誕生―明治時代

第二章  「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級―大正時代

第三章  戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?―昭和戦前・戦中

第四章  「ビジネスマン」に読まれたベストセラー―1950~60年代

第五章  司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン―1970年代

第六章  女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー―1980年代

第七章  行動と経済の時代への転換点―1990年代

第八章  仕事がアイデンティティになる社会―2000年代

第九章  読書は人生の「ノイズ」なのか?―2010年代

最終章  「全身全霊」をやめませんか

あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします


【著者略歴】

三宅香帆(みやけかほ)

文芸評論家。

1994年生まれ。

高知県出身。

京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了(専門は萬葉集)。

著作に『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない―自分の言葉でつくるオタク文章術―』、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』、『人生を狂わす名著50』など多数。


https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721312-6