[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内捻典編、岩波文庫)明治三十三年 546—551
551 空狭き都に住むや神無月
546 阿呆鳥熱き国にぞ参りたる
547 稲妻の砕けて青し海の土
548 雲の峰風なき海を渡りけり
549 赤き日の海に落込む暑かな
550 日は落ちて海の底より暑さかな
551 空狭き都に住むや神無月
546 次の句とともに香港からの高浜虚子宛て葉書に記された。
548 妻(鏡)宛ての手紙に記された印度洋の句。
549 次の句とともに紅海上での句。
551 神無月—十月の異称。漱石がロンドンに到着したのは十月二十八日。
