2022年4月29日金曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(58)





夢とのみ一字に菊のしろさかな

初場所やかの伊之助の白き髭

「”夢”とのみ一字、近衛文麿公の遺筆のよし」の前書きのある567、

「ことしより”初場所”といふものはじまる。」の570が印象に残りました。

大相撲と俳句も相性がよいようです。



561 あさがほを蒔く日神より賜ひし日


562 喪にこもる藤咲きいでしさへ知らず


563 初鰹襲名いさぎよかりけり


564 運不運人のうへにぞ雲の峰


565 香水の香(か)のそこはかとなき嘆き


566 野分まつ宿を銀座にさだめけり


567 夢とのみ一字に菊のしろさかな


568 短日や小ゆすりたかりぶッたくり


569 翁忌やおきなに学ぶ俳諧苦


570 初場所やかの伊之助の白き髭


571 勝名乗寒ンのこだまを返しけり