2022年1月16日日曜日

[積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(47)

  [積読立読斜読] 『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫、2021年)(47)



たゝむかとおもへばひらく扇かな


433は「九月二十八日、宮中にて御陪食(三句)」のうちの一句。

436からの六句は安藤鶴夫の『落語鑑賞』の序に代えて詠まれたもの。



流寓抄 その五



433 言上すうき世の秋のくさぐさを


434 あきかぜのへちまとなりて下がりけり


435 長き夜やひそかに月の石だたみ


船徳

436 四萬六千日の暑さとはなりにけり


明烏

437 大門といふ番所ありほととぎす


お見立

438 墓原の空に鳶舞ふ日永かな


寝床

439 明易やらちくちもなくなく眠りこけ


素人鰻

440 夏の夜の性根を酒にのまれけり


酢豆腐

441 たゝむかとおもへばひらく扇かな