「塔の家」は、約20平方メートルの土地に建てた地上5階・地下1階の自邸。建築家の自邸で、親子3人の狭くても居心地よい家は、当時マスコミで盛んに取り上げられたそうです。写真で見ると、建った当時は周囲にビルが少なく、孤立した「塔」のイメージですが、今は周囲にビルばかりとなり、都会に溶け込んだ風景になっています。
会場には「塔の家」の原寸の平面図があって、その「狭さ」を実感できます。建築作品として見るには楽しいのですが、コンクリート打ち放しで、各部屋に(風呂・トイレも含め)ドアのない生活ですから、家族としての苦労も多かったと思います。
主催が読売新聞で、全国の近代美術館の持ち回り展示のようです。初回は埼玉県立近代美術館。読売新聞に記事がありましたので、引用させていただきます。
============================================================================
「戦後住宅伝説」が開幕 広島市現代美術館(2014年10月05日)
1950~70年代に日本の著名な建築家が建てた住宅を、模型や図面、映像などで振り返る「戦後日本住宅伝説―挑発する家・内省する家」(読売新聞社など主催)が4日、広島市現代美術館(広島市南区)で開幕した。初日から幅広い年代の建築愛好家らが訪れ、精巧な模型や実際に使った図面などに見入っていた。(山本美菜子)
紹介するのは、著名な建築家16人のアトリエや自邸などの住宅。広島平和記念資料館などの建築で知られる丹下健三の自邸「住居」や伊東豊雄が姉とその2人の娘のために手がけた「中野本町の家」、大阪の下町の長屋にコンクリートの箱を入れ込んだような安藤忠雄の「住吉の長屋」など16件。
会場には、室内の広さや雰囲気を伝えようと、実物に近い大きさの内装や外装のパネル、実寸大の図面を使うなど、建物のイメージを伝える工夫が随所にある。広島市安佐北区の主婦井上浩子さん(38)は「手書きの図面や古い写真は味があって、生活感まで伝わってくる」と話した。
この日は、オープニング鼎談ていだん「広島新世代建築家たちの視点」と題し、同展を監修した五十嵐太郎・東北大教授(建築史・建築批評)らが来場者約100人を前に講演。県内を中心に活躍する建築家の小川文象さん(35)、土井一秀さん(42)とともに日本と海外の住宅づくりの違いや、広島での建築事情などを語り合った。
12月7日まで。午前10時~午後5時(10月12、13日は午後7時まで)で月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。入場料は一般1030円、大学生720円、高校生と65歳以上は510円。中学生以下無料。問い合わせは同館(082・264・1121)。
2014年10月05日 Copyright c The Yomiuri Shimbun

