451 煩悩の朧に似たる夜もありき
452 われ折々死なんと思う朧かな
453 春この頃化石せんとの願あり
[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内捻典編、岩波文庫)明治三十二年 446—455
446 やかましき姑健なり年の暮
447 ニツケルの時計とまりぬ寒き夜半
448 石打てばかららんと鳴る氷哉
449 仏画く殿司の窓や梅の花
450 鞭つて牛動かざる日永かな
451 煩悩の朧に似たる夜もありき
452 われ折々死なんと思う朧かな
453 春この頃化石せんとの願あり
454 招かれて隣に更けし歌留多哉
455 追羽子や君稚児髷の黒眼がち
殿司―禅宗で仏殿をつかさどる役の僧。
