2024年10月4日金曜日

[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内捻典編、岩波文庫)明治三十二年 446—455

 

 451 煩悩の朧に似たる夜もありき


452 われ折々死なんと思う朧かな


453 春この頃化石せんとの願あり



[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内捻典編、岩波文庫)明治三十二年 446—455


446 やかましき姑健なり年の暮


447 ニツケルの時計とまりぬ寒き夜半


448 石打てばかららんと鳴る氷哉


449 仏画く殿司の窓や梅の花


450 鞭つて牛動かざる日永かな


451 煩悩の朧に似たる夜もありき


452 われ折々死なんと思う朧かな


453 春この頃化石せんとの願あり


454 招かれて隣に更けし歌留多哉


455 追羽子や君稚児髷の黒眼がち



殿司―禅宗で仏殿をつかさどる役の僧。