暗唱例文300。あともう少しです。
第21回は「時制の一致」。例文が非常に少ないのは文法的法則が複雑というより話者の強調によって例外があり柔軟性のある文法項目のようです。いつもより解題が非常に長いです。
本冊の「時制の一致」の説明文は下記の通り。
p.509
複文で、主節の動詞が過去時制のときには、原則として従位節の動詞もそれに合わせて過去の形にする。
Point 21. 時制の一致の適用範囲を知る。
・時制の一致のルールをまず学ぶ。
・実際にはこのルールが必ずしも守られていないことを正しく理解する。
・話者[筆者]が特に現在もそうであることを強調したいときに現在形を使う。
・時制の一致も文脈次第であることを知る。
291.彼女は弁護士と結婚していたと言った。
(現在は結婚していない)
She said that she had been married to a lawyer.
*She says that she was married to a lawyer.という文は「彼女は今は結婚していない」と言っていることになる。このsaysをsaidと過去形にした場合、wasをそのままにしておくと、その時点で彼女は弁護士と結婚しているということになり、正しい訳ではなくなる。時制の一致が絶対に必要な場合の例である。
→p.510
She said that she was married to a lawyer.
「弁護士と結婚していると言った」(現在も結婚している)
292.彼は今度は絶対に遅れないと言った。
He said that he would definitely not be late next time.
*過去のある時点から見た未来のことであるから、助動詞のwillもwouldと過去形にすればよい。
また、ここでは「今度」をnext time と慣用的にtheをつけずに表現しているのだが、the next timeと定冠詞をつけてもよい。「絶対に」を表す副詞としては、definitely以外にabsolutelyを使っても自然な表現になる。
293.私は警察に自分は英国人だと言った。
I told the police I was British.
*よく「時制の一致の例外」などと言って覚えているが、仮定法は変化せず、歴史上の事実は常に過去形という以外にはあまり意味がない。要は、話し手が自分の伝えようとしていることの一部が、不変の真理であるとか、今でもそうであるということを強調したいときに、現在形のままにしておいて目立たせるというだけの話なのである。だから、話し手に特にそういう意図がなければ、国籍なども過去に一致させるのがふつうである。
→p.513
(1)不変の真理などを強調する場合。
(2)今も当てはまる事実を言う場合。
主節の動詞が過去(完了、進行、完了進行)でも、従位節の動詞をそれに一致させなくてもよい場合がある。
The balloon rose because helium is lighter than air.
(ヘリウムは空気よりも軽いので、風船は上がった)
I was told that eventually I will have to surgery.
(私はいずれは手術を受けることになると言われた)
…手術はまだであり、今後いつか受けなければならない、ということがはっきりする。