2025年12月30日火曜日

[惹句どんどん] 松本淳(翻訳家)

 

わかろうとするから、
ブローティガンはわからないのだ。

 




わかろうとするから、ブローティガンはわからないのだ。

ああだこうだと解釈にはしらずに、ただ言葉の流れに身を任せればいい。


『風に吹きはらわれてしまわないように』(リチャード・ブローティガン、松本淳訳、

ちくま文庫、2025年)「訳者解説」(P185)より。



<出版社からの内容紹介>

翻訳 松本淳

発行:筑摩書房

文庫判 192ページ

定価 900 円+税 990 円(税込)

ISBN978-4-480-44072-3

初版年月日 2025年12月10日


1979年夏、44歳の「作家」が、1940年代のアメリカ・オレゴン州での少年時代を振り返る。貧困の中での生存と気晴らし、池の端にソファやランプなど家具を並べて釣りをする夫婦、22口径の拳銃が起こす悲劇、少年の心に落とされた影……。幻想的な光景と死の匂い、風に吹きはらわれてしまいそうな人びとの姿を物語に描き、作者が生前最後に発表した小説。1985年に刊行され品切れとなった後、傑作と評価されながら入手困難となっていた『ハンバーガー殺人事件』を原題に沿って改題、訳者があらたに訳しなおし、復刊文庫化。


ブローティガンの作品の中で、わたしがもっとも愛しているのは

『アメリカの鱒釣り』と『芝生の復讐』と、

それにこの『ハンバーガー殺人事件』である

―藤本和子(『リチャード・ブローティガン』より)


著者プロフィール

リチャード・ブローティガン (ブローティガン リチャード) (著)

リチャード・ブローティガン(Richard Brautigan):作家・詩人。1935年、ワシントン州タコマ生まれ。56年、サンフランシスコへ。67年刊行の『アメリカの鱒釣り』は世界的ベストセラーになり(藤本和子による邦訳書は75年に晶文社から刊行)、一躍カウンターカルチャーが隆盛する時代の人気作家となった。おもな著作に『芝生の復讐』『西瓜糖の日々』『ビッグ・サーの南軍将軍』(いずれも藤本和子訳)などがある。84年、ピストル自殺。


松本 淳 (マツモト ジュン) (翻訳)

松本 淳(まつもと・じゅん):翻訳者。訳書にポール・ヒル、トーマス・クーパー『写真術』(共訳)、アントニー・ペンローズ『リー・ミラー』、子どもの貧困アクショングループ編/松本伊智朗監訳『子どもの貧困とライフチャンス』、ルース・リスター/松本伊智朗監訳『新版 貧困とはなにか』(共訳)などがある。