[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内稔典編) 11
119 行く年や膝と膝とをつき合せ
120 この夕(ゆうべ)野分に向いてわかれけり
121 御立ちやるか御立ちやれ新酒菊の花
122 秋の雲ただむらむらと別れかな
明治二十九年
123 暁の夢かと思ふ朧かな
124 うかうかと我門過る月夜かな
125 干網に立つ陽炎の腥(なまぐさ)き
126 うつむいて膝にだきつく寒(さむさ)哉
127 半鐘とならんで高き冬木哉
128 凩に早鐘つくや増上寺
129 冴返(さえかえ)る頃を御厭ひなrさるべし
130 雪霽(はれ)たり竹婆娑婆娑と跳返る
109 119 まで 子規 編『 承 露盤』 に 収載。
122 まで 東京 へ 戻る 子規 を 送る 句。 子規 は 十月 十 九日 に 松山 を 発っ た。
123 127 まで 一月 三日 の 子規 庵 句会 での 作。
142 まで 句稿( その 十) に ある 句。 早鐘 ─ 火事 などの 急 を 知らせる 鐘。
