2023年6月25日日曜日

[積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内稔典編) 11

 [積読立読斜読] 『漱石俳句集』(坪内稔典編) 11



119 行く年や膝と膝とをつき合せ


120 この夕(ゆうべ)野分に向いてわかれけり


121 御立ちやるか御立ちやれ新酒菊の花


122 秋の雲ただむらむらと別れかな



明治二十九年


123 暁の夢かと思ふ朧かな


124 うかうかと我門過る月夜かな


125 干網に立つ陽炎の腥(なまぐさ)き


126 うつむいて膝にだきつく寒(さむさ)哉


127 半鐘とならんで高き冬木哉


128 凩に早鐘つくや増上寺


129 冴返(さえかえ)る頃を御厭ひなrさるべし


130 雪霽(はれ)たり竹婆娑婆娑と跳返る



109   119 まで 子規 編『 承 露盤』 に 収載。

122 まで 東京 へ 戻る 子規 を 送る 句。 子規 は 十月 十 九日 に 松山 を 発っ た。

123   127 まで 一月 三日 の 子規 庵 句会 での 作。

142 まで 句稿( その 十) に ある 句。 早鐘 ─ 火事 などの 急 を 知らせる 鐘。