2014年6月11日水曜日

[あの頃のレコード] Dr. John "Gumbo"(1972)

[あの頃のレコード] Dr. John "Gumbo"(1972)



レコードを買う時のリファレンスにしている『MUSIC MAGAZINE増刊 アルバム・ランキング・ベスト200』(2009年)で、当方の未知のDr. John "Gumbo"(1972)がかなり上位の36位に入っていて、前々から気になっていたアルバムです。Yahoo!のオークションで手に入れました。

したがって本稿は「あの頃知らなかったけど今聴いてみるといいレコード」となります。

Dor.Johnはアメリカのニューオリンズのスタジオ・ミュージシャン出身のブルース・シンガーです。
現在も現役のようす。

1972年の作品で、それまでの際物的な音作りから一転、自らの出身地ニューオリンズの音楽を正面から取り上げました。ライナーノーツのDr.Johnの自らの解説では「ニューオリンズの人が耳を傾けるディキシーランド、ロックンロール、ファンクの混じり合った音楽の絵のようである」ですが、製作がロサンジェルスで行われてのでかなりの現代的味付けで、土着にありがちな泥臭さはありません。ここらあたりのバランスが現在でも広く聴かれているアルバムの所以かと思います。

ロックというよりはブルースのアルバムで、ロック・ファンでしたら評価が分かれるかもしれません。

なおオリジナルのライナーノーツにあったこのアルバムの紹介文が洒落てましたので紹介します。


Dr. John's Gumbo is made from only the finest natural ingredients. It's a tasty blend of "fonk", good feelings, friends and talents stirred with a tiny dash of gris-gris. And one special ingredient-an extra large spoonful of New Orleans blues, jazz, Dixieland and rock'n roll. Dr. John's Gumbo has been cooking for a long time. It's ready now, so come and get it.

fonk>funk:遊び心、ニューオリンズの音楽
gris-fris:アフリカ先住民の魔よけ

アルバム・タイトルの"Gumbo"はアメリカ南部の郷土料理の名前です。フランス料理のブイヤベースから発展し、濃いスープストックに、肉や甲殻類、オクラなどのとろみ成分、および「聖なる三位一体」と呼ばれる野菜(セロリ、ピーマン、玉ねぎ)が主成分です。ガンボは、ルイジアナがアメリカ料理に対して行った最大の貢献であると言われていますが、Dr. Johnの"Gumbo"はニューオリンズがアメリカのロックに対して行った最大の貢献であると言えます。

日本でも細野晴臣、大瀧詠一らの音作りにも大きな影響を与えているようです。

これから夏にかけて、ねっとりとした音楽が逆に発汗を促していいかも。


Dr.John / Gumbo

1.Iko Iko(James "Sugar Boy" Crawford)
2.Blow Wind Blow(Huey "Piano" Smith, Izzy Cougarden)
3.Big Chief (Earl King)
4.Somebody Changed the Lock (Mac Rebennack)
5.Mess Around(Ahmet Ertegun)
6.Let the Good Times Roll" (Earl King)
7.Junko Partner(Bob Shad)
8.Stack-A-Lee(Traditional)
9.Tipitina (Henry Roeland Byrd)
10.Those Lonely Lonely Nights (Earl King, Johnny Vincent)
11.Huey Smith Medley(Huey "Piano" Smith, Johnny Vincent)
(a)High Blood Pressure
(b)Don't You Just Know It
(c)Well I'll Be John Brown
12.Little Liza Jane" (Huey "Piano" Smith, Johnny Vincent)