2014年6月28日土曜日

<日々是不穏 like a rolling stone>(2014年6月28日(土))かもめのジョナサン

<日々是不穏 like a rolling stone>(2014年6月28日(土曜日))



「かもめのジョナサン、40年経て完成版 五木寛之さん訳」朝日新聞記事。

28期が高校1年生時に翻訳され大ベストセラーになりましたので、読んだ人も多かった
のでは。40年の時を経て封印されていた最終章を加えて完成版として出版されました。

最終訳は五木寛之(下訳は別の人です)。

「ほとんどのカモメは、飛ぶという行為をしごく簡単に考えていて、それ以上のことをあ
えて学ぼうなどとは思わないものである。つまり、どうやって岸から食物のあるところま
でたどりつき、さらにまた岸へもどってくるか、それさえ判れば充分なのだ。すべてのカ
モメにとって、重要なのは飛ぶことではなく、食べることだった。だが、この風変りなカ
モメ、ジョナサン・リヴィングストンにとって重要なのは、食べることよりも飛ぶことそ
れ自体だったのだ。その他のどんなことよりも、彼は飛ぶことが好きだった」

小説の冒頭部分です。非常に寓話的でいろいろな読み方ができる作品でした(よくわから
ないという意見も多かった)。

28期としては、ナンセンスなクイズで思い出す人も多いのでは。

問・カモメが百羽います。一羽はカモメのジョナサン、では残りは?
答・カモメのミナサン

いずれにせよ40年を経て作品が古びていないとしたら、作者の慧眼か、または時代があ
まり進歩していないのか、どちらかなのでしょう。


=============================================================================
かもめのジョナサン、40年経て完成版 五木寛之さん訳
(編集委員・吉村千彰2014年6月27日付け朝日新聞)

 世界的ブームになった米国の小説「かもめのジョナサン」の「完成版」が、40年の時
を経て出版される。作者リチャード・バック(78)が封印していた最終章を、今年2月、
電子書籍で発表。最終章を加えた紙の本が27日、本国に先駆けて日本で発売される。新
潮社刊で、翻訳者は前と同じ五木寛之さん(81)だ。

 1970年出版。ヒッピー文化とあいまり、全世界で4千万部が売れている。邦訳は7
4年で、270万部超のロングセラー。自己啓発本的にも読まれている。

 元は3章構成。ジョナサンは自由を求めて群れを離れ、純粋に速く飛ぶことを追究する。
禅の影響なども感じさせる。幻だった第4章は、ジョナサンが去った世界。カモメたちは
彼を偶像化し、飛行の追究はそっちのけになる。組織の腐敗や宗教の形骸化などを示唆。
「現代社会と文明への鋭い批判」と五木さん。

 作者はこの自由な生き方が規則と儀式で殺される結末は必要ないと封印したが、再読し、
21世紀の世界に対するジョナサンの警告と希望の声が聞こえたという。そして、最終章
が日の目を見た。厳しい指導者だったジョナサンの別の顔が際だつ。五木さんは「世界の
警察ではない、新しい米国の表れかもしれない」と見る。(編集委員・吉村千彰)
=============================================================================