2015年2月25日水曜日
[あの頃のレコード] 細野晴臣『泰安洋行』(1976年)
はっぴいえんどが1973年に解散して40年がたち、メンバーの大瀧詠一さんが2013年12月30日に亡くなられたこともあってか、2014年の末にはっぴいえんど関係のラジオ番組、テレビ番組、リマスター盤の発売とイベント目白押しでした。
『泰安洋行』ははっぴいえんど解散後の細野晴臣のスタジオ3作目。他の2枚と合わせてトロピカル三部作と呼ばれてます。
はっぴいえんどでの日本語のロックの模索に限界を感じたのか、解散後の主要メンバーは新たにバンドは組まず、大瀧詠一は歴史を遡ってアメリカのポップス、細野晴臣は地理的にニューオリンズの音楽に活路を見出したようです。(ラジオ番組からの入れ知恵です)。
細野晴臣はロック歌手としては張叫ぶような高音がでないボーカルで、狭義のハードロックに早々と見切りをつけ、独自の路線を模索したことが、トロピカル三部作として今日まで新鮮な作品を残せる要因だったかと。究極のボーダレス、テクノポップを編みだし、今日までロックの主要なカテゴリーとして健在です。
『泰安洋行』は国籍不明のハリー細野という人物がアジアから沖縄を経てニューオリンズに続くトロピカルな音楽の旅といったコンセプトで、アルバム・ジャケットやライナーも故意に紙質を悪くして、
ある種のいかがわしさががある日本人としてのロックへの居直りとも取れる表現だと思います。
アルバムは前編ゆったりとした西洋人の曲解した日本人の音楽といった趣で、Chanky Gumbo, Blues, Soy Sorse, Calypso, Boogie Woogie など、まるでサンプル音源のように世界中の音楽が楽しめます。
細野晴臣による遊び心満載のこの洋行、さすがはタイタニック号乗船の唯一の日本人の孫だけはあります。
SIDE A
1.蝶々-San(作詞・作曲・編曲:細野晴臣)
2.香港Blues(作詞・作曲:ホーギー・カーマイケル、編曲:細野晴臣)
3.“Sayonara”,The Japanese Farewell Song(作詞:フレディ・モーガン、作曲:ハセガワ・ヨシダ、編曲:細野晴臣)
4.Roochoo Gumbo(作詞・作曲・編曲:細野晴臣)
SIDE B
1.泰安洋行(作曲・編曲:細野晴臣)
2.東京Shyness Boy(作曲・編曲:細野晴臣)
3.Black Peanuts(作曲・編曲:細野晴臣)
4.Chow Chow Dog(作曲・編曲:細野晴臣)
5.Pom Pom蒸気(作曲・編曲:細野晴臣)
6.Exotica Lullaby(作曲・編曲:細野晴臣)
<メモ>
(1)『日本語ロックの50年‘はっぴいえんど’が拓いた世界』
2014年12月30日(火)午後7時20分~9時55分(NHKラジオ第一放送)
(2)『名盤ドキュメント』 はっぴいえんどの『風街ろまん』(12月30日放送NHK-BS)
(3)『レコード・コレクターズ』(2015年1月号)【特集】 はっぴいえんど
(4)はっぴいえんど マスターピース(2014年12月26日発売、ポニーキャニオン、12,000円)
