2014年5月4日日曜日

[積読立読斜読] 『学び続ける力』(池上彰、講談社現代新書、2013年)

[積読立読斜読] 『学び続ける力』(池上彰、講談社現代新書、2013年)

TVにひっぱりだこのジャーナリスト、池上彰さんが「教養の意義とは何か」を一般人向けに解説した新書。畑違いの東京工業大学で教壇に立ち、一般教養を教えることになった池上さんが自分の教養に対する考え方をまとめた本とも言えます。

「修養」はすぐに役に立つ。正解がある問題に対しては有効です。現代は正解がよくわからない難しい複合的な問題が数多くあり(ひとつは原子力発電など)、改めてすぐには役に立たないが、正答のない問題を考える力を付ける教養の重要性が問われています。

中区図書館より借覧。


P44
「リベラルアーツ」とは、ヨーロッパで生まれて発達した概念です。
「リベラル」には「自由」という意味があります。「人を自由にする学問」とでもいうべきものなのです。
古代ギリシャでは、人は奴隷と、奴隷を使う自由人に分かれていました。
リベラルアーツは自由人としての教養を身につけるための学問として発展しました。
ローマ時代に、これは「自由七科」として定義されます。
七科とは、文法、修辞学、論理学、算術、幾何、天文学、音楽です。

P104
話の内容を、ひたすらキーボードで打っている(新聞記者は)。。。
これではレポーターではなくポーター(運び手)です。発表文を会社に送っているだけです。

P118
東京工業大学教授、生物学者、本川達雄
物事は論理的に言葉で伝えることが大事である。
けれども、人間は論理的なものだけで動くわけではない、だから説明には、
論理と視覚に訴えるもの、両方が必要である。



P150
私が大学生の頃は、「京大式カード」という情報カードが、流行っていました。
梅棹忠夫さんが考案したB6サイズのカードです。ここに何でも書き込んでいくことが、知識の蓄積になり、思考の材料になるというものです。「知的生活」には欠かせないもの、というのが当時の評判でした。

私もこのカードに、一冊読むたびに書名や読んだ日付、目次を書いて、サイズに合わせたボックスにためていました。

カードに書いたからといって、後で見返していたわけではありませんし、これが「読んで消化する」ことになったかどうかは疑問です。けれども、このように手を動かして、ちょっと整理する時間を持つことは大事だなと、いま改めて思います。


P151
読書の楽しさ、池上さんの推薦本など。
ショーペンハウエル『読書について』
『君たちはどう生きるか』
『学問のすすめ』