2021年1月10日日曜日

[積読立読斜読]  『英語独習法』(今井むつみ著、岩波新書、2020年12月) 

本日は「はじめに」「第1章」を読みました。




帯の惹句「楽してではなく合理的に楽しみながら英語の達人になろう」と、氷山の一角の下の部分を「スキーマ」と著したイラストに惹かれて購入。オリジナルは2018年のNHKラジオ講座「入門ビジネス英語」のテキストの連載記事。


当方は本書の対象者ではありませんが、いまさらプロのレベルの目指して英語学習を続ける気力もなく、「外国語学習への認知科学の応用」に野次馬的興味があり、読んでみることにしました。


例によってメモを取りながらのスローリーディングです。いつ読了できるかわかりません。


<本書の対象者>

P15

仕事の場でアウトプットできるレベル(自分の考えを的確・効果的に表現し、相手に伝えることができる)の英語力をめざす人


<著者プロフィール>(岩波新書のサイトより)

今井むつみ

1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。

1994年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得

現在―慶應義塾大学環境情報学部教授

専攻―認知科学、言語心理学、発達心理学

著書―『ことばと思考』岩波新書、『学びとは何か――〈探究人〉になるために』岩波新書、『言語と身体性』岩波講座コミュニケーションの認知科学第1巻(共編著)、『ことばの発達の謎を解く』ちくまプリマー新書、『親子で育てることば力と思考力』筑摩書房、『言葉をおぼえるしくみ――母語から外国語まで』ちくま学芸文庫(共著)、『新人が学ぶということ――認知学習論からの視点』北樹出版(共著)ほか


<内容紹介>

英語の達人をめざすなら、類義語との違い、構文や文脈、共起語などの知識に支えられた高い語彙力が不可欠だ。記憶や学習のしくみを考えれば、多読や多聴は語彙力向上には向かない。語彙全体をシステムとして考え、日本語と英語の違いを自分で探究するのが合理的な勉強法なのだ。オンラインのコーパスや辞書を利用する実践的方法を紹介。


<読書メモ>

本書の目的

(1)認知科学で知られている「学習の法則」を外国語学習(英語)に適用し、合理的な学習方法を提案する

(2)合理的な学習方法の「理由としくみ」を解説し、理解度を高める


<本書の構成>

1~10章:認知科学の知見に基づく合理的な英語の学習のしかた

探求実践編:(1)動詞・修飾語等の意味を探求し文法とどう関わっていくかを考察する

(2)可算・不可算名詞の文法を通じて「文法の意味」の探求方法の紹介



<本書の構成(詳細)>

第1章:記憶・情報処理のしくみと英語学習の関り

第2章:可算・不可算名詞の文法を通じて、認知科学の重要な概念「スキーマ」の解説

第3章:英語の単語・文法のアウトプットに必要な知識「スキーマ」(=知っていることが意識されない暗黙の知識)がどのような要素から構成されているか

第4章:英語学習に際しての日本語とのスキーマのズレの影響

第5章:無料オンラインツールによる英語スキーマの学習

第6章:英語スキーマ探求の発展形ツールの紹介

第7章:多聴・多読について

第8章:語彙を増やす熟読方法

第9章:合理的なスピーキング・ライティングの学習方法

第10章:母国語の学習メカニズムと母国語習得後の外国語学習のメカニズムの違いの考察、認知的に合理的な学習のまとめ



<第1章のメモ>

第1章 認知のしくみから学習法を見直そう

P3

英語学習においては記憶や理解の認知の仕組みを反映した学習法・指導法が重要

「わかりやすく教えれば、教えた内容が学び手の脳に移植されて定着する」という考え方は幻想

P8

学習者の期待と一致しなければ、教えられる情報は受け流される(定着しない)

目標を考えない英語学習の不思議

大人の英語学習は、目標のレベルを考えるところから

(1)自分が必要な英語はどのようなレベルなのか

(2)その目標達成のためにどれだけ時間・労力をかけることができるか

(1)(2)を考察する

AI(自動翻訳)レベルの会話なら、多大な時間をかけて英語を勉強する必要はない

日本語母国語話者が簡単に、片手間の勉強で、プロフェッショナルレベルの英語を習得することは無理である

努力をせず、時間もかけずに「プロとして通じる英語」が習得できる、という思い込みをまず捨てるべき

P16

「楽に習得」と「楽しんで習得」は別