物言はで腹ふくれたる
河豚(ふくと)かな
夏目漱石
毒をはいて
後生明るきふぐ提燈
中勘助
歳月や魚と化したる夢さめて 中勘助
山家集読終へて雁を聞にけり 室生犀星
楓橋(ふうきょう)の夜泊(やはく)に響くきぬた哉 芥川龍之介
朝ざむや伊達の薄着のふところ手 永井荷風
旅人よゆくて野ざらし知るやいさ 太宰治
翁忌やおきなにまなぶ俳諧苦 久保田万太郎
誰が見てや木の葉挟みし山家集 尾崎紅葉
拾得は焚き寒山は掃く落葉 芥川龍之介
平泉
三代の栄華を訪(と)へば落葉舞う 佐藤春夫
まつよひ
我兄子(せこ)が来べき宵なり玉子酒 尾崎紅葉
物言はで腹ふくれたる河豚(ふくと)かな 夏目漱石
毒をはいて後生明るきふぐ提燈 中勘助
化けさうな茶釜もあるや榾の宿 尾崎紅葉
寒声の天知る地知る御身よな 尾崎紅葉


















