2014年7月9日水曜日

[積読立読斜読]『実践 日本人の英語』で英語を学ぶ(第4章)

[積読立読斜読]『実践 日本人の英語』で英語を学ぶ




『実践 日本人の英語』(マーク・ピーターセン著、岩波新書、2013年)で英語を学ぶ。

第4章は進行形(完了進行形も含む)の話。現在進行形は英文を作るのは簡単ですが、日本語の「~している」という表現に引っ張られて、英語圏の人の「時制」の発想を理解していないと、まったく別の意味にとられてしまうようです。

英語の基本的な「時制」の概念を理解し、数多くの例文にあたることが必要だと思います。同じ著者の『表現のための実践ロイヤル英文法』(旺文社)には選りすぐりの英文を集めた「英作文のための暗記用例文300」が付録としてありますが、「日本語に引きずられて時制を誤る」例が多数あり参考になります。こちらも引用してみます。


4 「なう」あれこれ―「~している」「~します」

P47
日本語の「~している」という表現が常に英語の現在進行形になるわけではないので、「している=現在進行形」のひとつ覚えでは誤解を招くことがよくある。

(×)Now, I am joining a jazz dance circle.
「今、ジャズダンスのサークルに入っています」


<「カナダ旅行について書きます」>

P49
動詞の使い方に関していえば、英語の時制と仮定法は、日本人にとって把握しがたく、落とし穴の多い用法であるようだ。


(×)I write about my trip to Canada. I stayed there only 2 weeks, but I learned many things, and it became a very precious memory.
「(今回は)私のカナダ旅行について書きます。たった2週間の滞在でしたが、たくさんのことを学んで、とても貴重な思い出になっています」

英語圏人の受け取り方

「私にはカナダ旅行について書く習慣があります。たった2週間の滞在でしたが、たくさんのことを学んで、(あのときは)貴重な思い出になりました(が、今はそれほどではありません)」

(○)I will [am going to] write about my trip to Canada. I stayed there only 2 weeks, but I learned many things,
and it has become a very precious memory.
(解説別途)


<2つの「書きます」>

日本語の「書きます」には少なくとも2つの意味がある。英語では使い分けが必要。

(1)繰り返し書く「(よく)書きます」→英語では現在形

I write about my trip to Canada.
「私には自分のカナダ旅行について書く習慣があります」

(2)これから行おうとする「(これから)書きます」→英語では未来形
(○)I will [am going to] write about my trip to Canada.


<あの思い出、今は?>

(×)and it became a very precious memory.

(○)and it has become a very precious memory.

過去のある時点に起きたことが今でも有意義であることを表す現在完了形を使う


<「~している」問題>

日本語の語尾の「~ています」に惑わされ英文を現在進行形にしてしまう場合。

(×)It is becoming a precious memory.
(貴重な思い出になろうとしています)

日本語の「~ている」は「今」の話とは限らない。下記の例は未来進行形を使う場合。

Okayk, see you later. I'll be waiting in the lobby.
「じゃあ、後でね。ロビーで待っているからね」


<「毎日使っています」>

今現在使っている最中。
I am using an electronic dictionary.

プレゼントとして受け取って「本当にありがとうございます。毎日使っています」
(×)Thank you so very much. I am using it every day.

(○)Thank you so very much. I use it every day.
「習慣的行動」を表す単純現在形を用いる


<be joining の意味>

冒頭の例文
(×)Now, I am joining a jazz dance circle.
「今、ジャズダンスのサークルに入っています」

英語圏では「今、ジャズダンスのサークルの入会手続きをやっている途中だ」と受け取られる。

(○)I am in [a member of] a jazz dance circle.
(○)I belong to a jazz dance circle.
「今、ジャズダンスのサークルに入っています」


<「動作」と「状態」>

動作動詞の例(action verb)

She raised her hand.
(彼女は手を上げた)

My 3rd-year seminar students are already hunting for job.
(私のゼミの3年生は、もうすでに就職活動をしている)

She shoplifted three tubes of peach-colored lipstick.
(彼女はピーチ色の口紅を3本万引きした)

※上記の2例は「活動」「行為」で「動作」のニュアンスと多少違うというのが、マーク・ピーターセンの意見


<「食べている人だけが、その秘密を知っている」>

P56
進行形の正確な用い方を理解するためには、とりわけ、この「2種類の動詞」の区別に関して意識を高める必要がある。ポイントは、基本的に英語の「状態動詞」には進行形の用法がない、ということである。

例文としてサプリメントの広告
「食べている人だけが、その秘密を知っている」

(×)Only the person who is eating is knowing the secret.

the person → people 複数の「人々」を表す、無冠詞のpeopleが適切


<「食べている」と「食事する」>

Only people who eat it...

「習慣的行為」を表す単純現在形を使う

または現在完了形でも可

Only people who have been eating it...

※"it"という目的語がなければeatは自動詞となり「食事する」という意味になる


<「使っている」のほうは>

knowは状態動詞なので進行形とはならない

進行形の場合は、動作動詞のlearnを使うが、「知ろうとしている途中」という意味になるので、例文には使えない

(○)Only people who eat [have been eating] it know the secret.


<現在形と「状態」>

「動作動詞」の場合の現在形は、習慣的行動を表す(現在ある状態を示す)

I drink sake.
(日本酒を飲む習慣がある=日本酒をよく飲んだりするような状態にある)


<その他の進行形>

現在進行形
I'm sorry, I can't talk now - I'm changing clothes.

過去進行形
I was changing clothes when he called.

未来進行形
Maybe I will be changing clothes when he calls tomorro, too.
「明日も、彼が電話をくれる時は着替えているところかもしれない」


<「3時間も待っていたよ!」>

P61
多くの日本人にとって、過去完了進行形と未来完了進行形はさらに馴染みのない、いささかエキゾチックなものに感じられてしまいがちなようなので、(以下略)

完了進行形の基礎用法
(例文)
かかってきた電話に「ロベルト?3時間も待っていたよ。なんでもっと早く電話くれなかったの?」と言う場合。

流れている時間は、
(1)過去のある時点:3時間前
(2)現在:電話に出た人が怒って叫んだ瞬間

この過去から現在までの3時間、「待っている」という状態が続いてきたことになる

P62
現在完了進行形は、過去のある時点から現在の時点まで何かが続いてきたことを表すために用いる。。。

Roberto? I've been waiting 3 hours! Why didin't you call sooner?


過去完了形の例

I had already been waiting 3 hours when his call finally came yesterday!
(昨日、彼からの電話がやっとかかってきたとき、私はもう3時間も待っていたところだったのよ)

未来完了形の例
Probably I'll already have been waiting 3 hours when his call finally comes tomorrow, too!
(きっと明日も、彼からの電話がやっとかかってくるときには、私はすでに3時間も待っていることでしょう)



『表現のための実践ロイヤル英文法』より

Point 3. 日本語に引きずられて時制を誤らない
・「~している」という場合に、進行形にするかどうか考える。
・「~した」という場合に、完了形にするかどうか考える。
・未来のことはいろいろな形で表せることを知る。
・時を表す語句に注目して、時制を適切に決める。

034.彼女は石油会社に勤めている。
She works for an oil company.
※she is working...としないこと。「彼女は石油会社の社員である」という意味。

035.彼は明日の朝はこの事務所におります。
He will be in this office tomorrow morning.
※「明日の朝」の話なので、未来形にする。

036.野生動物園に行ったことがありますか。
Have you aver been to a wildlife park?
※beenでなく、<Have you ever fone...?>でも良い。

037.このノートパソコンを使うのはこれが初めてです。
This is the first time I have ever used this laptop.
※<This is the first time...have ever + 過去分詞>の形を覚えておくこと。

038.早めに来てくれれば手伝ってあげます。
I will help you if you come early.
※時や条件を表す副詞節の中では、未来のことも現在形で表す。

039.私たちは来年の夏にパリを訪れます。
We are visiting Paris next summer.
※予定として決めている場合には現在進行形を使うことが多い。

040.列車は私たちが着く前にもう出てしまった。
The train had already left before we arrived.
※着く前に出てしまったので、alreadyを使って過去完了形にする。

041.最後に君が彼に会ったのはいつですか。
When did you see him last?

042.彼はいつも愚痴ばかり言う。
He is always complaining.
※「いつも~ばかりしている」は、alwaysを入れて現在進行形を使うと良い。

043.妻はこのごろ気難しい。
My wife is being difficult lately.
※latelyは、ふつう現在完了形と用いるが、習慣的行為を表す時は、現在進行形の文で用いることもある。

044.今年はクリスマスは月曜にあたる。
Christmas falls on Monday this year.
※未来の事でも決まっていることは現在形で表すことが多い。

045.今日の午後あなたのノートパソコンをお使いでしょうか?
Will you be using your laptop this afternoon?
※Will you be using...?は相手の予定を聞く形で、実際には「貸してほしい」という間接的な依頼。

046.私は熱帯雨林を長年研究してきました。
I have studied rainforests for many years.
※I have been studying...としてもよいが、期間を表す語句を用いれば、進行形にしなくても良い。