2017年10月8日日曜日

[あの頃のレコード] "The Basement Tapes"(1975) (2)


"The Basement Tapes"(1975)

ボブ・ディランとザ・バンドが練習を兼ねて録音した『地下室』からザ・バンドが単独で演奏した8曲を紹介してます。
今回は2回目の4曲。

『地下室』の正式レコード発売は1975年ですが、録音は1967年6月から9月。一部の曲は1975年3月に録音。正規でのレコード発売を予定していなかったので先に海賊版が出回り後に正規版が発売されました。

.Side tree 3 "Ain't No More Cane"
アメリカ南部の囚人労働歌だそうです。アーカンサス州出身のリヴォン・ヘルムが父親から習ったそうです。ブルースの原形みたいな曲ですね。リードヴォーカルがリヴォン・ヘルム、ロビー・ロバートソン、リック・ダンゴ、リチャード・マニュエルと順番にとって、
コーラス部分は4人の合唱になっています。マンドリン、アコーディオンの入った雰囲気のある曲で、ザ・バンドならではという感じです。

.Side tree 5 "Ruben Remus"
ロービーとリチャードの共作のゆったりとした曲。コーラス等の工夫はなくリチャード・マニュエルのリードのみが魅力的です。おそらく他のロック調の曲の続きでさらっと録音した感じですね。
後年のバンドの曲に通じるものがありますが曲としては単調で、リチャード・マニュエルの絞り出す高音のヴォーカルが好きな人は魅力があるかも

.Side four 2 "Don't Ya Tell Henry"
残りの2曲はディランの曲をザ・バンドが単独で演奏したものです。リヴォン・ヘルムがリード・ヴォーカル。過去のコンサートでディランのリードで演奏したことのある曲だそうで、雰囲気はやはりディランそのもの。
軽快なロックンロールですが、ヴォーカルはディランのほうが雰囲気はあっているかも。

.Side four 5 "Long Distance Operator"
こちらもディランの曲。ビートルズやエルヴィスがカバーしたチャック・ベリーの古典"Memphis, Tennessee"のアンサー・ソングっぽいです。過去のコンサートで歌われた曲だそうです。ディランの静養期間でもあり、次のツアーに向けて持ち歌の再確認の意味もあって録音されたのではと憶測してます。演奏としては当然こなれているので完成度は高いのですが、やはりディランの曲はディランがヴォーカルでないと魅力半減ですね。


バンド内で作曲ができ演奏ができヴォーカルも取れるとなり、総じて実力十分となったザ・バンドが、ディランのバック・バンドで終わらず単独デビューとなるのは必然のようです。

※曲目のデータは"List of Basement Tapes songs (1975)"(Wikipedia)を参照しました。