梅雨の時期の季語「黴」「蛍」「鵜」「蜘蛛」「蛆」とあまり爽快でない句が並びます。
現代社会では季節感がなくなってしまい、このような季語を身近に感じることはありません。
かほに塗るものにも黴の来りけり 森川曉水
黴の書に占魚不換酒の印存(ぞん)す 上村占魚
亀の子のすつかり浮いてから泳ぐ 高田正子
恋を得て蛍は草に沈みけり 鈴木真砂女
人殺ろす我かも知らず飛ぶ蛍 前田普羅
阿修羅の鵜女体とききしあはれさよ 渡辺桂子
寸烏賊は/寸の墨置く/西から来て 大岡頌司
(三行の分かち書き)
鉄階にいる蜘蛛智慧をかゞやかす 赤尾兜子
塵取りの手にも夕べの蜘蛛の糸 鈴木花蓑
ふとわれの死骸に蛆のたかる見ゆ 野見山朱烏










