2014年11月3日月曜日
[その他] フリーソフトでNHK語学番組を保存する
2013年からNHKラジオで「英語で読む村上春樹」が始まりました。
2014年の10月から番組が新しくなり、当方の好きな「トニー滝谷」が購読作品となったので、これを機会に聴いてみることにしました。
NHKラジオ第2放送なのですが、無精者故、時間通りにラジオの前で聴くのは苦手です。
NHKではインターネットでストリーミング・サービスがあり、1週間遅れですが、放送がまるまるインターネットで聴けます(NHKネットラジオ、らじる★らじる、※無料登録が必要です)。
ただ、これも1週間ぶんの番組(「英語で読む村上春樹」の場合は1番組のみ)だけですので、聞き逃すと継続へのモチベーションが下がります。
高梨IT製作所という会社(個人営業のようです)の社長自らが作成しているフリーソフト「きゃぷる★しゃべる」を使うと、過去の放送分も含めて全NHKラジオ語学番組の番組データをキャプチャしてくれ、パソコン本体にMP3方式でエンコードされて保存できます(NHKは表だって反体姿勢を表明してませんが、違法すれすれでしょう)。
御存じのかたも多いかと思いますが、手軽に語学学習を続けることのできる秀逸なフリーソフトです。
パソコンに保存できればスマートフォンで持ち出すとか、自分の好きな時間に聴けて大変重宝してます。
[新聞記事] 見出しを読み解く 「バラク・オバマ、最もがっかりさせる人物」
"Barack Obama, disappointer in chief"
隔週で朝日新聞の別冊Globeに連載されている「見出しを読み解く」を楽しみにしています。
日本語も堪能なアメリカの人事コンサルタント Rochelle Kopp 女史による新聞記事の紹介です。
日本ではあまり知られていない旬の新聞記事を紹介しつつ、見出し独特の英語表現を学ぶという企画です。
アメリカ大統領は軍隊の最高司令官(Commander in Chief)と呼ばれるので、それをもじった見出しです。
"Globe"は今号からスマートフォンのアプリに対応し、専用のアプリケーションを導入すると、記事にかざせば関連情報を見ることができるそうです(面倒なので試してませんが。。。)。
「見出しを読み解く」で興味深い記事は、オリジナルの記事も読んでましたが、ここの所の数回は予定調和的な記事が多く、そこまで至ってません。
オバマ大統領に失望しているのは日本人も同様で、アメリカの記事で紹介されても、いまさらという感じでした。
2014年11月2日日曜日
[積読立読斜読] 『孤独の発明』(ポール・オースター著、柴田元幸訳、新潮文庫)
日本語訳は1991年新潮社からです。発表と日本語訳の間にかなりの年月があります。オースターの散文がすぐには評価されていなかった証左でしょうか。
1996年新潮文庫。当方は文庫本で読みました。
たまたま読んだオースターの作品が面白かったので続けて読んでます。結構読んでますね。
『ガラスの街』
『幽霊たち』
『偶然の音楽』
『ムーン・パレス』
『鍵のかかった部屋』
『幻影の書』
『ブルックリン・フォリーズ』
小説としては不思議な作品で、自伝的要素を多く含んでいるのでしょう。二部構成となっています。第一部は、自分の父について書かれた「見えない人間の肖像」、第二部は、偶然、孤独、父と子といった後のオースター作品に繰り返し登場する主題をめぐる断章を集めた「記憶の書」となっています。
口絵にあるこれも不思議な印象の写真2枚がなかったら、この作品の正確な魅力を理解するのが難しかったかも知れません。
長い間疎遠であった父の死に突然向き合うことになった作者は遺品整理からそれまで避けてきた父と自分との関係を否応なく再構築することになります。おびただしい写真の中から選び出されたのがこの2枚です。
1枚は父親が若いころに撮ったトリック写真で同じ人物が違う方向から5枚撮影され、それを合成してます。もう1枚は父親が子供の頃の家族写真ですが、注意深く見ると祖父の姿が破り取れれています。ネタバレになるので詳細割愛しますが、自分の家族の衝撃の過去が明らかにされ、自分を深く愛してくれなかった父親を理解することになります。
私ごとですが、当方も最近父親をなくし、長い間意識していなかった父と自分との関係を見直す機会を持ちました。また第二部では、自分と息子との関係を掘り起こしています。当方も最近男の子の初孫を授かり、自分の記憶から欠落している幼少時の記憶を孫によって再構築されているようで不思議な感覚です。家族全員の無制限な孫への愛情は、かつて確かに当方が受けた確かな愛情であったに違いないのです。
第二部の「記憶の書」では、オースターの記憶の断章を断片的に書き綴ったもので、小説としての筋があるわけではなく、大変読みにくい作品です。作品は『ヨナ書』と『ピノキオ』が連想の骨子となっており、いずれも父親(神)と息子の隔離・乖離・離別と邂逅を語ったものですが、オースターの得意とするペタンディックな古典の知的・詩的解釈が展開されています。後年の小説の特徴となっている、メタ小説というか、劇中劇・入れ子物語もすでに明かされています。
父と自分、自分と息子との関係を考察することで、東洋的な「輪廻」の思想に到達しています。人はいずれ死んでしまうし、それは悲しいことですが、新たな生命が誕生し、確かに自分と繋がっているということを知ることは生きる喜びでもあります。
正直一読では本書の魅力を充分には理解できないような気がしますので、時間を置いて再読したいです。
P103
「子供はつねに、親を過小評価するか過大評価するかそのどちらかであるものだ。よい息子にとっての父は、尊敬すべき客観的理由が父にあるかどうかとはまったく無関係に、つねに最良の父親なのだ」(プルースト)
[自分史のレッスン] 2002年(43歳)
製パンメーカーのT社に勤務。
アメリカのシアトル本社のコーヒーチェーンとの提携で、供給食材を開発することになり、
技術陣とその本社の研究室で。営業担当兼通訳で行きました。
このころがサラリーマンとしては能力的なピークだったような気がします。仕事が面白かったですね。
一番頭が禿げていて眼鏡をかけているのが私です。
2002年(平成14)の出来事
・<ペイオフ>一部解禁
・ゆとり教育による<学力低下>問題化
・デジタルカメラの出荷台数、フィルムカメラを逆転
・東京電力、原発のトラブル隠し
・<デフレ不況>
岩波ブックレット『年表 昭和・平成史』より
2014年11月1日土曜日
<日々是不穏 like a rolling stone>(2014年11月1日(土)) 日銀の追加金融緩和
11月1日付け各紙は「日銀の追加緩和 政権、新経済対策へ」として、日本銀行が昨年4月に過去最大規模の金融緩和を決めて以来だそうです。
詳細は引用した日本経済新聞の社説を参照ください。穿った見方をすれば「異次元の追加緩和」とは、要するに打つ手なしなのではないでしょうか。
筑摩書房のPR雑誌『ちくま』(2014年11月号)で、文芸評論家の齋藤美奈子さんが「世の中ラボ」という連載を持っておられます。今月号は安倍内閣のアベノミクスの見立て自体が間違っているという指摘です。
毎回世相を深読みするために入門書的な3冊を紹介して解説するという構成です。「資本主義に代わるシステムを展望する」として展開されています。日本銀行の景気対策が劇的に効かないのは、そもそも経済成長を期待しての景気刺激策自体が世界的に見て効力がなくなっているのではないか。そもそも経済に重きを置いたシステムそのものが日本の針路としては相応しくないのではないかという疑問です。
紹介されている本は3冊です。
・『資本主義の終焉と歴史の危機』
・『われわれはどこへ行くのか?』
・『人口減少社会という希望』
書籍の内容紹介は『ちくま』を参照ください。いずれも「経済成長」を目標とすることに無理があるという主張は同じです。
人口減少の低成長経済社会に突入した成熟国日本で、新たな目標設定は非常に難しいかも知れませんが、早めに舵を切らないと国民全員共倒れになりそうで不安ですね。
新たな目標設定が「2年程度を念頭にできるだけ早く2%という物価目標を達成する方針」ではないことだけは確かなようです。
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異次元の追加緩和に政府も応えよ (2014/11/1付 日本経済新聞社説)
日銀が追加の金融緩和に踏み切った。年間で約60兆~70兆円増やすとしていた資金供給量を約80兆円まで拡大する。
黒田東彦総裁は15年以上に及ぶデフレからの脱却にむけ、日本経済は「正念場にある」と強調した。まずはその判断を尊重したい。政府や企業も日銀に応え、日本経済の本格的な再生のための努力を倍加すべきだ。
日銀は副作用に留意を 追加緩和は、長期国債を買い入れるペースを年間で約80兆円と、いまの約50兆円から約30兆円増やすのが主な内容だ。満期までの残存期間が長い国債を買い増し、長期金利を含めて金利全体の低下をうながすねらいがある。
リスクの高い上場投資信託(ETF)や不動産投資信託といった資産の年間購入額はそれぞれ約3倍に増やす。市場関係者の意表をついた追加緩和を受け、東京市場では株高と円安がすすんだ。
日銀が追加緩和をするのは、黒田総裁就任直後の昨年4月以来だ。「量・質ともに次元の違う金融緩和」の拡大といえる。
最近の消費者物価上昇率は鈍り始めていた。足元でエネルギー価格が下落し、9月の全国消費者物価上昇率は消費増税の影響を差し引くと1.0%にとどまる。
いくら一時的とはいえ、消費者物価の下落圧力が残っていると、人々が予想する物価上昇率が低下してかえってデフレ脱却が遠のくリスクがある。日銀がこの時点で先手を打ち、デフレ脱却に万全を期そうとしたのは理解できる。
4月の消費増税のあとの日本経済は回復がもたついている。7~9月期の実質経済成長率も高い伸びは期待しにくい。
日銀が経済・物価情勢の展望(展望リポート)で示した予測中央値は、2014年度の実質経済成長率を0.5%と7月時点から下方修正した。
消費増税前の駆け込み需要の反動が長引いていることや、輸出が伸び悩んでいる点は日銀も認めている。追加緩和には景気を下支えしようという意図もあったとみられる。
もちろん追加緩和にはマネー膨張という副作用がある。また、追加緩和を機に円安が急激に進めば、輸入物価の上昇を通じて消費者物価は上がりやすくなるが、賃金や雇用の拡大が伴わないと望ましいデフレ脱却とは到底いえないだろう。
今回の追加緩和は、9人の政策委員のうち4人が反対した薄氷の決定だった。このことからも判断の難しさがうかがえる。
黒田総裁は2年程度を念頭にできるだけ早く2%という物価目標を達成する方針に変わりはないと発言した。だが、2%に向かって機械的に緩和するのは困る。大事なのは、物価だけでなく経済全体や金融市場の動向にきめ細かく目配りし、柔軟な金融政策運営をすることだ。
先進国で最悪の状態にある財政への配慮も欠かせない。金融緩和の主な手段は長期国債の購入だからだ。それが財政の尻ぬぐいだと受け止められれば日本国債への信認が低下し、長期金利が急上昇しかねない。
心配なのは、政府・与党内から景気対策を盛り込んだ14年度補正予算案の編成を求める声が出ていることだ。
財政の信認も不可欠
景気は今年1月を山として後退局面に入ったとの見方がエコノミストから出ているが、先行きを過度に悲観するのもどうか。企業の在庫調整はすすみ、生産は緩やかに回復する兆しが出ている。9月の雇用者数は過去最高だ。
過去のさえない景気指標をみて景気対策をまとめる。景気対策をいざ実行するときには景気はすでに回復局面に転じ、結果的に必要以上に財政出動していた。政府はこんな失敗を繰り返してきた。
仮に景気対策が必要になったとしても、低所得者対策に中身を絞り込むなどの工夫がいる。
今回の追加緩和は、予定通り消費税率を来年10月に10%に上げるかどうかをめぐる安倍晋三首相の判断にも影響を与えるだろう。
増税の是非とは別に、政府はデフレ脱却を日銀頼みにせず、成長戦略を着実に実行してほしい。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の妥結は遅れ、社会保障改革も不十分だ。こうした課題にこたえる責任が政府にはある。
企業も手元資金や収益が増えている割には投資やM&A(合併・買収)などにお金を使うのに慎重なままだ。「次は政府と企業の番」。黒田総裁はそんなボールを投げたようにもみえる。
[新聞記事] 就活、教育にも効く「自分史」
自分史ブームですが、熟年者だけでなく、自己分析の手段として、就活する大学生や、小学生などの教育手段にもひろがっているようです。
「自分史」という言葉は、1960年代に歴史家の色川大吉さんが考案したそうです。新しい知見。
当方も当ブログで、「自分史のレッスン」として投稿してますが、自己分析とかいう大それた思いはなく、単に自分で面白いからという単純な理由です。
[積読立読斜読] 『表現のための実践ロイヤル英文法』「暗記例文300」で学ぶ英語 第9回 仮定法
第9回は仮定法です。高校時代はここら辺では英語の勉強をあきらめており、文法的な知識については曖昧なまま現在に至っております。
この際なのでちょっと復習を。
「法(mood)」には3種類あります。日本語訳は文法書によって違いがあるようです。他のヨーロッパ言語では仮定法語尾変化があるようですが、英語では時制変化を借用して「法」を表現します。ここら辺りが混乱のもとでしょうね。(文法書では疑問法(interrogative mood)を加える場合があり)。
直接法(indicative mood):ありのままを事実として述べる
命令法(imperative mood):話し手の欲求として述べる(命令、要求)
仮定法(subjunctive mood):仮想のこととして述べる(願望や欲求も含む)
命令法は動詞が原形で、通常命令されるのは2人称なので主語が省略されます。
You be quiet.(さあ、静かにするんだ) → Be quiet.
仮定法の時制には、仮定法過去・仮定法過去完了・仮定法現在があり(文法書によっては仮定法未来を加えている)、動詞の形は直接法と同じです(直接法の時制とはずれがあります)。
仮定法現在(subjunctive present):現在・未来についての仮定・想像を表し、動詞は原形
仮定法過去(subjunctive past):現在の事実に反することを仮定・想像・願望するもので、動詞は過去形(be動詞はすべてwere)
仮定法過去完了(subjunctive past perfect):過去の事実に反することを仮定・想像・願望するもので、動詞は過去完了形
動詞の時制変化の表現を借りることで、現実と仮定とのずれを表していると解釈されているようです。最近の認知言語学の中では、現在から時間的に離れたものを表す過去時制と、現実から離れたところにある仮定の世界を表す仮定法とは、心理的にパラレルであって、そのため過去の表現を拡張して非現実の表現を表すのに使うのだろうと言われてます。
「仮定法」の日本語が英語の仮定法の実態を表していないとうい意見が多々あるようで、「imaginaryの世界のこと」を言い表すための用法と柔軟に考えた方がいいかも知れません。
前置きが長くなりました。
英文法の解説より実際の例文を覚えて使うというほうが重要でしょう。実際の会話には頻繁に仮定法を使いたい場面が多々あり、使いこなしている人は本当にカッコいいですね。
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Point 9. 仮定法を使う場面をよく研究する。
・If節の中に仮定法を使う形は決まっているので、まずこれを覚える。
・If節を使う場合、あり得る仮定か、あり得ない仮定かを見分ける。
・要求・提案・命令などの意を表す動詞に続くthat節中には、仮定法現在を使う。
・仮定法を用いる慣用構文を覚える。
121.彼は弁護士を呼ぶように要求した。
He demanded that his lawyer be called.
*「要求する」のdemandに続くthat節の中の動詞は、仮定法現在か<should + 原形>になる。ここでも、that his laywer should be calledでもよい。
122.もし水がなかったら、木は緑ではないだろう。
If there were no water, the trees would not be green.
*「もし水がなかったら」というのは、現在の事実に反する仮定だから、仮定法過去を用いて書く。Without water あるいは But for waterでもよい。
123.1年中クリスマスだったらなあ。
I wish it were Christmas all the time.
*あり得ない願望だから、<I wish...>の構文で書く。I hope (that) you feel better soon.(じきによくなられるとよいのですが)などの形で用いるhopeと区別すること。
124.赤と黄色を混ぜれば、オレンジ色が得られる。
If you mix red and yellow, you get orange.
*これは、ただ「こうすればこうなる」という、「時」に関係なくあり得る条件だから、直接法でよい。ifの代わりにwhenでもよい。また、you will get orangeとする必要もなく、getと現在形でよい。
125.もし行ってくださるのでしたら、必要なものは何でも差し上げます。
If you will go, I'll give you everything you need.
*これは、「もしあなたにその意思がおありなら」という感じなので、<If you will...>とする。
126.もし宝くじが当たったら、仕事を辞めますか。
If you won the lottery, would you quit your job?
*宝くじに実際当たる可能性が極めて低いので、仮定法で書く。仮定法過去は、「現在の事実に反する仮定」だけでなく、このように、現在や未来の(ありそうもない)ことの過程にも使える。
127.もし今仕事中でなければ、君とマイアミビーチに行くのだが。
If I weren't at work now, I'd go to Miami Beach with you.
*「今仕事中でなければ」というのは、明らかに今仕事をしているのだから、仮定法過去で書く。
weren't の代わりにwasn'tでもよいが、くだけた感じになる。
128.インターネットが突然機能しなくなったら、惨憺たる結果になるかも知れない。
If the Internet were to suddenly stop functioning, the result could be catastrophic.
*ここでは、インターネットが実際突然機能しなくなってしまう可能性が極めて低いというつもりで言っているので、If the Internet were to stop,...と言うが、その可能性が十分高いというつもりであれば、If the Internet stops,...と言う。
129.万一あなたの小切手が不渡りになったらあなたは10ドルの手数料を取られる。
If your check should bounce, you will be charged a $10 fee.
*「万一こういうことになったら」という場合には、If節の中にshouldを入れる形がよい。
このように,If節にshouldを用いた形では、帰結節中に、wouldでなく、willを用いることができる。
130.それがたたの作り話ならなあ。
If only it were just a story!
*「~でさえあればいいのに」の意味では、If onlyをよく用いる。その場合、be動詞はwereにする。
131.もうそのことになんらかの手が打たれてもよいころだ。
It is (high) time something was done about it.
*「もうそろそろ~してもよいころだ(それなのにまだしていない)」というニュアンスがあるときには、<It is time... + 仮定法過去>の形を使う。主語に現在形でisを用いる場合には、wereでなくwasを用いることが多い。
132.彼女は彼に以前会ったことがあるような気がした。
She felt as if she had seen him before.
*<as if...>は、「まるで…であるかのように」の意味。動詞は、非事実であるときには、述語動詞の時制に関係なく、その時点での話なら仮定法過去、それ以前のことであれば仮定法過去完了を用いる。「彼は金持ちのようだ」のように「たぶん~だろう」と思っていれば、He looks as if he is rich.と直接法を用いるので区別する。
133.もし私が君だったら、そんなことはしないね。
If I were you, I would not do that.
*<If I were you>は、人に助言するときに使う決まり文句である。wereをwasにしないほうがよい。wasだと教養がないような印象を与えかねない。
2014年10月31日金曜日
[その他] 10日と25日はお菓子の日 オーヴ パティシエ シンジモリ
「10日と25日のダイエット」と称して、普段はジャンク・フードを我慢し、
月に2回だけ贅沢して高いお菓子を買って食べるという、毒を持って毒を制するダイエット?
まったく効果がないので、しばらく、改題してお送りします。
今回はちょっと日付がずれてしまいました。
ちょうど孫の2ヵ月目の誕生日?だったので同時にお祝いしました。
■10日と25日のダイエット
【開始日】
2014年6月25日
【体重の変化】
83.1kg(6月16日)…健康診断の日
81.6kg(6月25日)…ダイエット開始日
80.3kg(7月10日)
79.4Kg(7月25日)
80.3kg(8月10日)
81.5kg(8月25日)
81.9kg(9月10日)
81.1kg(9月25日)
83.6kg(10月12日)
83.3kg(10月29日)
【店舗】
オーヴ パティシエ シンジモリ
広島市中区榎町2-23
【商品】
モンブランふうの「アンジェリック」他、3000円ぐらい
【感想】
間口が狭くあまり目立たない店でした。内装は白が基調で非常に上品な感じ。
お菓子はあまり奇を衒ったところがなく、非常にまじめにフランス菓子の伝統的な製法によるものかと思われます。
※次回、11月10日は和菓子屋さんに行きます。
[積読立読斜読] 『原色スポーツ図鑑』(浅井愼平著、1985年、文春文庫)
円谷幸吉の遺書について書きました。
円谷幸吉について書かれた者の中で、写真家の浅井愼平さんの短いエッセイが印象に残っています。手放していた文庫本を再度入手したので、全文を引用します。
円谷幸吉のシューズ
Tokyo Olympics : 1964
このシューズをはいて円谷幸吉は東京オリンピックのマラソンに出場。
陸上競技でただひとり、日の丸をあげた。
そして4年後に自殺。シューズは主人を失ってしまった。
円谷幸吉について書くことになって、僕は絶句した。
書く気が起きてこない。つらくて、書けないのだ。
かつて野坂昭如は近代日本の遺書の代表は、円谷幸吉の絶唱であろう。それに三島由紀夫の辞世を加えてもいいかもしれぬ。前者の実と、後者の虚と、いずれも真情があふれている。それは一足ごとに消えていく、あだし野のにおく霜のつめたさを、生き残ったわれらに伝えてくれる、と書いた。
僕もそう思う。それは近代日本そのものの遺書ではないか。
円谷にとってマラソンはスポーツではなかった。円谷は自分のために走っていたのではなかった。これは僕たちにとってシンボリックな事実だ。彼の背後には日章旗が翻っていたのだ。いや実際には空気は澱んで旗は動かないのだったが、円谷には日章旗のはためく音が聞こえていた。あるいは君が代の合唱、群衆のどよめき、家族の顔々、同僚の注目、上司のまなざし、円谷への期待がさまざまなオブジェ、音、気配となって彼におおいかぶさっていた。
他者のために栄光を目指す者を、それゆえに襲う絶望。これはまさに近代日本の精神史そのものではないだろうか。
円谷幸吉は己をまっとうせず自殺した。自分を生きることができなかった。死ぬことで自分を解放したのだ。
円谷は遺書のなかでこう書いている。
裕ちゃん、キーちゃん、正嗣君、
立派な人になってください。
父上様母上様 幸吉はもうすっかり
疲れ切ってしまって走れません
何卒、お許し下さい。
僕たちが円谷幸吉の呪文から解き放たれる日が来るのだろうか。
引退の日に我々、人類にとって必要なのはLOVEだと観客と共に叫んだペレを、僕たちの国は持つことができるだろうか。それともやはり、巨人軍は不滅です、と引退の日に語る選手の出現を待つのだろうか。
1964年の東京オリンピックのマラソンでは、アベベ、ヒートリーに次いで第3位。
ゴールインすると、円谷はすぐにシューズを脱ぎすてて、精も根も尽きはてたようにその場に倒れこんでいった。
『原色スポーツ図鑑』(浅井愼平著、1985年、文春文庫)
※雑誌『Sports Graphic Number』に連載されたもの。
[惹句どんどん] 黒井千次
年齢とは常に初体験なのである
『老いの味わい』(中公新書、2014年)帯より
黒井千次さんは、1932年生まれの作家。「読売新聞」夕刊連載の「時のかくれん坊」の書籍化。
70代の後半から80歳を迎えた著者の日常を淡々とつづったエッセイです。
2014年10月29日水曜日
[あの頃のレコード] Led Zeppelin "Presence" (1976)
10月25日(土)のNHK「SONGS」は何とレッド・ツェッペリンの特集。
プロモーションで来日中のリーダーのジミー・ペイジが思い出の日本武道館を訪ねるという企画でした。
いまさらレッド・ツェッペリンを紹介する必要はないので簡単に。
当方が持っているアルバム(レコード)は第7作目の「プレゼンス (Presence)」で1976年の発売です。あまりギンギンのロックは好きでなく、レッド・ツェッペリンで持っているのはこれだけです。
キャリアの後期の作品で、円熟したハード・ロック(?)が聴けます。不思議なアルバム・ジェケット・デザインは、70年代に多くの作品をデザインしたヒプノシス監修のもの(日本では松任谷由実の数作品がこれです)。
レッド・ツェッペリンはメンバーの交代がなく、ドラムのジョン・ボーナムの事故死であっさり解散してしまい、単発での再結成はありますが、ナツメロバンドとして活動することを潔しとしない、まさにロックに殉じたバンドだったと思います。
年齢を重ねたジミー・ペイジが、その時代のロックの静かな語り部となっているのも感心されます。
広島の人間として忘れてはいけないのは、1971年の来日は、広島でのチャリティーが目的で、レッド・ツェッペリンはギャラの全額を平和活動目的のため広島市に寄付しました。これもロックな生き方でした。
Side A
Achilles Last Stand / Page & Plant
For Your Life / Page & Plant
Royal Orleans / Bohnam, Jones, Page & Plant
Side B
Nobody's Fault but Mine / Page & Plant
Candy Store Rock / Page & Plant
Hots on for Nowhere / Page & Plant
Tea for One / Page & Plant
※B-1は、ブラインド・ウィリー・ジョンソンの同名のブルース・ナンバーをハードロック・ナンバーに再構成した曲だそうです。
2014年10月28日火曜日
[惹句どんどん] スイスの小学校の教え
「一つの言語を覚えると、一つの戦争がなくなる」
「極東ブログ」からの孫引き。
横浜のホテルニューグランドの初代総料理長として本格フランス料理を伝えたスイス人シェフ、サリー・ワイルの生涯を描いた『初代総料理長サリー・ワイル』の評伝より。
日本のフレンチの基礎を築いた人はスイス人だったそうです。新しい知見。平和を希求するスイスの立ち位置は安倍内閣が見習うべきところ。
サリー・ワイルの直接の言葉ではありませんが。。。
誰とも与しないかわりに誰とも対立しないという永世中立国の理念は、そうした国民の行動様式がベースになっている。
そのことを端的に示す例として、スイスの小学校の教えの一つにこんな言葉があると聞いた。
「一つの言語を覚えると、一つの戦争がなくなる」この教えに、世界の中でも特異なスイスのありかたが凝縮されている。
2014年10月25日土曜日
<日々是不穏 like a rolling stone> 円谷幸吉の遺書
10月25日(土)付朝日新聞記事。スポーツ欄に小さくオリンピック関係の記事がありました。
東京オリンピック開催50周年記念式典に参加したイギリスのマラソン銀メダリスト、バジル・ヒートリーさんが、故円谷幸吉氏の記念館を訪れ遺族と対面し墓参したという記事です。
円谷はマラソンの最終近く、国立競技場に2位で駆け込みながら、ヒートリー氏に抜かれ3位になりました。
円谷はメダルの期待のかかったメキシコ五輪を控えた68年の年明け、日の丸の重圧からか自ら命を絶ちました。
記事によるとヒートリー氏も妹を若くして自死で無くしているそうです。殺伐とした記事が多い昨今、心温まる記事でした。
円谷幸吉が家族に宛てた遺書です。
父上様、
三日とろろ美味しゅうございました。
干し柿、もちも美味しゅうございました。
敏雄兄、姉上様、
ブドウ酒、リンゴ美味しゅうございました。
巌兄、姉上様、
しそめし、南ばんづけ美味しゅうございました。
喜久造兄、姉上様、ブドウ液、養命酒、美味しゅうございました。
幸造兄、姉上様往復車に便乗させて頂き有難うございました。
正男兄、姉上様
お気をわずらわして大変申し訳ありませんでした。
幸雄君、英雄君、幹雄君、敏子ちゃん、ひで子ちゃん、良介君、
敬久君、みよ子ちゃん、ゆき江ちゃん、光江ちゃん、彰君、
芳幸君、恵子ちゃん、幸栄君、裕ちゃん、キーちゃん、正嗣君、
立派な人になってください。
父上様、母上様、
幸吉はもうすっかり疲れ切って走れません。
なにとぞお許し下さい。
気が休まる事もなく、御苦労、御心配をお掛け致し申し訳ありません。
幸吉は父母上のそばで暮らしとうございました。
かつて作家の野坂昭如は、三島由紀夫と円谷幸吉の遺書が、日本の現代を代表する二つの遺書だと述べたことがあります。前者の偽と、後者の実からです。遺書の公開は遺族としては断腸の思いだったと思われますが、円谷幸吉の無念さが迫り、散文としても心底を揺さぶる遺書だと思います。
2020年の東京オリンピックでは、巨額の予算が動く新国立競技場の建設をめぐって論争が巻き起こっています(文末朝日新聞森まゆみ氏の投稿参照)。
50年100年という長いスパンで見れば、競技場のようなハコモノはなくなってしまいますが、円谷幸吉の遺書と、円谷幸吉とヒートリー氏の国を超えた友情は永遠に残ります。
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国立競技場、引き返す勇気を 作家・森まゆみ
(朝日新聞デジタル 2014年6月25日)
オリンピック憲章がいわば五輪の憲法なら、環境法あるいは行動計画に当たるのが「オリンピックムーブメンツ・アジェンダ21」だ。国際オリンピック委員会(IOC)が環境サミットをふまえ1999年に採択した。いま国立競技場の建て替えに多くの批判が出ている。ザハ・ハディド案を選んだコンクールの審査員たちは、このアジェンダを知らなかったのではないか?
アジェンダいわく、施設は「地域にある制限条項に従わなければならず、また、まわりの自然や景観を損なうことなく設計されなければならない」。神宮外苑は15メートルの高さ制限のある風致地区だ。現競技場ですら高さ29メートルで超えていたが、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は、これを大幅に超える70メートルまで良いとして、新築案を募集した。このこと自体、アジェンダ違反である。
もともとアジェンダは「既存の競技施設をできる限り最大限活用」することを求めている。JSCは2011年、久米設計に777億円で改修可能とする案を出させながら、公開要求にも応えず、握りつぶした。
5月末に基本計画が発表されたが、神宮外苑の木を切り、公園を潰し、都営住宅の人々を移転させ、重要文化財聖徳記念絵画館の左上に大きくそびえて景観を破壊する。情報公開、弱者や少数派への配慮、利害関係者との協議・協調もアジェンダの求めるところであり、「持続可能な開発」という目標を達成する必須条件である。
さらに、帝京大の三上岳彦教授(都市気候学)は「神宮、新宿御苑、東宮御所などの都心の緑がヒートアイランド化を防ぐ南風の道となっている」という。そこに「巨大な温室」をおくことは避けなければならない。
アジェンダはまた、「廃棄物の量は少なく」することや「再生可能資材の利用」を奨励するが、現競技場を解体すれば大量の廃棄物が出ることは間違いない。IOCはこれだけアジェンダを蹂躙(じゅうりん)する現計画を認めるのか? そうであれば五輪の歴史に汚点を残すことになるだろう。
引き返す勇気を持とう。ハディド案を白紙撤回しよう。64年五輪の思い出の詰まった競技場を美しく、使いやすく改修すれば次の五輪には十分間に合う。8万人収容に増やすこともできるし、耐震補強からトイレ、エレベーター、レストランの増設、最新メディア対応まで改修で可能だと、伊東豊雄さんはじめベテランの建築家はいっている。あるいは高さを押さえたシンプルな競技場の新築だって選択肢に入ってくる。
招致都市の東京都には環境アセスメントの厳格遂行をのぞみたい。実施設計も本格的な環境アセスも終わらないうちに事業に着手してはならず、解体は中止するのが当然だ。
20世紀的な国威発揚のための重厚長大な建物を造るより、環境に配慮したつつましいスタジアムの方が、先進国に求められるものだろう。名誉ある撤退を誰も責めはしない。都のプラン通りレガシー(遺産)を尊重し、日本の「もったいない」の気質を発信することこそ、世界に尊敬される道ではないか。(寄稿)
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